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ProductZine Dayの第2回開催です。

ProductZine Day 2024 Winter

ProductZine Day 2024 Winter

「ProductZine Day 2024 Winter」レポート

STORES の元プロダクト責任者が語る、「意思決定者」の役割を引き継ぐ方法

「ProductZine Day 2024 Winter」レポート

前任者の思考を理解するため、8か月間毎日1on1を実施

 御守氏は引き継ぎを成功させる3つのポイントとして「現状のSync」「過去の理解」「未来の方針」について説明した。

 最初のポイント「現状のSync」とは、「思考の前提条件」を前任者とそろえること。前任者の考えの核となるものを理解しておかないと、筋道を立てて次のステップに進むことが難しい。前任者の思いが引き継がれないと、前任者からの口出しが発生し、組織にとっては問題が生じる。引き継ぐべき人は、新しい意思決定者としての成長が見込めなくなる。この課題の解決策は、「前任者との一対一の対話」だ。同じものを見て考えたことを共有し、お互いの思考の癖について理解し合うことが重要となる。

 御守氏は前任者と8か月間、毎日1時間の1on1を実施した。この対話を文字にすると約35万文字で、これは小説『ハリー・ポッターと賢者の石』(日本語翻訳版)と同じくらいのボリュームとなるという。また、御守氏は互いの人生観やバックグラウンドを知る良い機会としてペア読書も推奨した。

 引き継ぎにおける1on1にはいくつか段階がある。最初は1on1を行っていない段階。ミーティングやDMだけでは、自身のパフォーマンスについて詳細に話すことがなく、引き継ぎに関する明確な話し合いがなされない。次は、1on1を実施しているものの、忙しくてスキップしてしまう段階。これはお互いを大切にしていないメッセージとなるため、危険な状態だ。第3段階は、1on1を定期的に行っているが話題が尽きてしまう段階。これは準備不足が原因であり、事前に情報収集や考えをまとめておくべきである。なお、本当に話題がない場合でも、「真剣に雑談する」ことで相手を深く知ることができる。

前任者と対話を重ね、相互理解していくことが重要
前任者と対話を重ね、相互理解していくことが重要

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関係者も含めた過去を理解し、新たな方針のもと前進する

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この記事の著者

森 英信(モリ ヒデノブ)

就職情報誌やMac雑誌の編集業務、モバイルコンテンツ制作会社勤務を経て、2005年に編集プロダクション業務やWebシステム開発事業を展開する会社・アンジーを創業。編集プロダクション業務においては、IT・HR関連の事例取材に加え、英語での海外スタートアップ取材などを手がける。独自開発のAI文字起こし・...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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