習慣あるいは「儀式」を構築すること
私たちが発見した興味深いパターンに、多くの事業責任者がプロダクト分析を非常に体系的にレビューして活用していた、というものがあります。さらには、プレゼンテーションの準備や戦略を考案する毎週の「儀式」の中に、独自のレポートを作成するための時間を確保している人さえもいました。
プロパティテックImmobiliare.it社のCPOであるPaolo Sabatinelli氏は、次のように語っています。
「オリジナルのダッシュボードを作成して、ステークホルダーに社内でプレゼンしています。また、CEOとディスカッションするためになど、戦略を説明する上で必要な指標やトレンドを追跡しています」
このような習慣を築いてプロダクト分析を定期的に見直すことは、事業責任者だけではなく、その関係するチームにもメリットがあるようです。
「日曜の朝の何もすることがないときに、まっさらな頭でデータやダッシュボードを見るのが好きです。情報に没入し、ディスカバリーセッション用のトピックやプロダクトマネージャーたちと連携する情報を見つける瞬間です」
今回インタビューしたうち、成功しているチームの多くは、以下に述べることを一貫して行うことで、プロダクト分析の習慣をしっかりと築いていました。
まず、機能をリリースするタイミングのはるか前から、何を測定したいかを明確にしていました。例えば、どの指標が最も重要か、どれくらいの頻度で更新する必要があるかを書きとどめ、ダッシュボードを事前に作っておく、などの準備をしています。
また、チームメンバーは、単に数字に目を配るだけでなく、定期的に分析ツールをチェックするようにしていました。毎週ダッシュボードにアクセスして、イベントの説明が最新の状態であることを確認し、ダッシュボードの異常な急上昇や急降下を説明するリンクやコンテキストを追加しています。
プロダクト分析ツールの助けを借りて、非生産的で時代遅れの習慣を改善したチームもあります。ある著名なメディア・イベント企業のアナリティクスマネージャーによると、以前、彼らのチームはGoogleスプレッドシートを使い、イベント辞書を手作業で管理していました。
新しいイベントが発生するたびに、Googleスプレッドシートで更新しなければならず、時間がかかる上に、スプレッドシートが常に最新の状態かの確認が困難でした。そのチームは最終的にMixpanelのLexicon機能を採用して、プロジェクトオーナーや管理者がイベントやプロパティの説明を追加したり、データを整理したりして分かりやすく発見しやすくしました。