プロダクトのロールアウトを成功させる4つのステージ(2)
ステージ2:段階的ロールアウト
これで、実際に新しいプロダクトや機能をロールアウトしていくことができます。ロールアウトは、3つのフェーズに分けて展開することをお勧めします。
フェーズ1:10%
ユーザーベースの限られた人を対象に、新プロダクトまたは機能を利用できるようにします。通常は10%程度です。ここではまだアダプションについて心配する必要はありません。当面の目標は、この機能により「他のものを壊していない(問題を起こしていない)」ことをプロダクトアナリティクスのユーザーメトリクスで確認することです。例えば、これまでは1日に出るサポートチケット数が5枚だったのに、10%のユーザーへの導入後に突然100枚出るようになったとしたら、それは何か問題があるということです。
10%のロールアウトを開始したら、データのモニタリングに加え、すぐにフィードバックを集め始めることが重要です。私たちのチームの定例ミーティングにサポートチームも参加してもらい、新機能に関するサポートチケットについて話してもらうこともあります。サポートチームやアカウントチームから顧客の反応の情報を早く得られれば、何がうまくいっているのか(あるいはうまくいっていないのか)をすぐに理解して、プロダクトの機能改善を始められるのです。
フェーズ2:50%
メトリクスが引き続き良好な状態で、初期のフィードバックも安定しており、問題なしと判断したら、より多くのユーザーにその機能を利用してもらいます。私たちのチームの場合、ここでの範囲は全ユーザーの50%まで拡大することが通常です。
このフェーズ2の段階は2〜3週間維持するのが理想的です。傾向を把握して、仮説が正しかったのか、修正する必要があるのかを知るための十分な時間が必要だからです。例えば、1日にX人のユーザーを見込んでいたのに、その数字に達していないケースでは、もしかしたら、社内外のプロモーション戦略を強化する必要があるかもしれません。
この時点で、顧客対応チームは、ユーザーや顧客からもっと多くの質問を受ける可能性があります。これらは貴重なフィードバックです。プロダクトチームはこの段階で機能の改善努力を続けるべきです。もしもユーザーが新機能を試してその印象が良くなかった場合(第一印象は重要ですね)は、再びそれを使いに来てくれる可能性は極めて低くなってしまうでしょう。
フェーズ3:100%
ここまでで、希望する機能改善を実施して、本当の意味でのプロダクトの大成功を収める準備が整いました。
これで、新しいプロダクトや新機能を皆に公開することができます。ユーザーからのフィードバックは引き続き受け取りますが、今後より大きなスケールで行う変更に重点を置きます。将来的にプロダクトに意義のある改善を加えるには、どうすればよいでしょうか?
小さな機能改善による変化からは卒業しましょう。このような小規模改善のほとんどは10%と50%のロールアウトの段階ですでに済んでいるはずだからです。
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このステージでの重要な関連チーム
- サポート、エンジニアリング、プロダクト、デザイン、カスタマーサクセス
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Mixpanelが利用する主なレポート
- インサイト(アダプションなどのコアメトリクスとトレンドの監視)、ファネル(主要段階での離脱の確認)