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ProductZine Day&オンラインセミナーは、プロダクト開発にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「ProductZine(プロダクトジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々のプロダクト開発のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

ProductZine Dayの第3回。オフラインとしては初開催です。

ProductZine Day 2024 Summer

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エクスプラザ高橋一生の “生成AI時代のプロダクト開発” とは

「AIはあくまで選択肢。課題ベースで施策を考える」M&Aクラウドの生成AI活用事例と考え方

エクスプラザ高橋一生の “生成AI時代のプロダクト開発” とは 第2回

 生成AIを事業に活用したいと思っていても「何から始めたらいいか分からない」「社員に浸透させるのが難しい」と考えている企業は多いはず。積極的に生成AIを活用している企業の考え方や実践方法を参考にすることで、事業でのAI活用に役立てていただけたらと思い、連載形式でご紹介していきます。第2回は、株式会社M&Aクラウドの執行役員CTO荒井さん、プロダクトマネージャー熊谷さんにお話をお伺いしました。

高橋一生(Kazuki Takahashi):株式会社エクスプラザ 代表取締役CEO(冒頭の写真左)

 複数のスタートアップの共同創業を経て、株式会社メルカリにプロダクトマネージャーとして入社。その後株式会社エクスプラザを創業し、2023年より生成AIの法人導入支援事業「EXPLAZA 生成AI Partner」を開始。2024年6月より、生成AIのPoC開発やAXを支援するパッケージ「ハタアゲ」、同年9月より、コンテンツ作成AI「Mark」を展開中。

荒井和平(Kazuhei Arai):株式会社M&Aクラウド 執行役員CTO (写真中央)

 大学在学中からITスタートアップでエンジニアとしてインターンをし、求人サイトの開発やECサイトの開発を主導。2014年新卒で株式会社ドワンゴに入社し、ニコニコ静画サービスにおいて、Web開発・iOSアプリ開発を担当。2017年1月M&Aクラウドに入社。M&Aクラウド・資金調達クラウドのサービス立ち上げ、開発組織の採用・マネジメント全般を手掛ける。

熊谷敦博(Atsuhiro Kumagai):株式会社M&Aクラウド プロダクト開発統括部 プロダクト部 プロダクトマネージャー (写真右)

 2010年ITコンサルティング会社へ新卒入社。モバイルサービスを通じてwebデザイン、映像、広告に携わる。その後、ソーシャルアプリケーション事業でゲーム開発に従事。2015年株式会社アカツキにゲームUI/UXデザイナーとして入社。新規ゲームを3PJT立ち上げ、ゲーム事業部UIセクションのプレイングマネージャーを担う。

 2022年株式会社M&Aクラウドにプロダクトマネージャー兼デザイナーとして入社。自社サービスで企画立案から開発推進までを担当。

M&Aクラウドのプロダクト組織と生成AI活用のきっかけ

高橋:本日はよろしくお願いします! まずはM&Aクラウドの事業概要についてご紹介いただけますか。

荒井:株式会社M&Aクラウドは、「テクノロジーの力でM&Aに流通革命を」をミッションに、M&Aマッチングプラットフォーム「M&Aクラウド」、資金調達のマッチングプラットフォーム「資金調達クラウド」、さらにアドバイザリー事業、M&Aアドバイザーのエージェントプラットフォームの4つを運営しています。

M&Aマッチングプラットフォーム「M&Aクラウド」のイメージ図
M&Aマッチングプラットフォーム「M&Aクラウド」のイメージ図

高橋:お二方の自己紹介についてもお願いできますでしょうか。

荒井:私は開発全般の責任者とCTOということで、全社の技術的な部分を見ています。

熊谷:私はプラットフォーム事業(M&Aクラウド、資金調達クラウド)それぞれのプロダクトマネージャーをしています。各プラットフォームの課題を特定したり、それについてどのような解決策を実施していくかを上流から開発につなぎ込む部分などを担当しています。

高橋:M&Aクラウド社全体と、プロダクト組織の規模や体制についても教えてもらえますか。

荒井:全社の従業員数は100名ほどで、開発組織は15名。PMは熊谷1名でやっています。プロダクトが大きく関わるのは「M&Aクラウド」と「資金調達クラウド」の2つになります。

高橋:AI活用では、どういった体制で実施されていますか。

荒井:開発組織15名のうち、エンジニアチームにはサービスエンジニアリングと、データエンジニアリングという2つのチームがあります。ユーザーさんに直接触っていただくユーザーインターフェースを組むのは前者で、AIの基盤そのものを構築するのは後者のチームで担当しています。

高橋:この1年ほど、AI活用についての施策を多く発信されているかと思うのですが、こうした多くの施策はどのように検討され、実施されているのでしょうか。

荒井:きっかけは、2023年4月に社内で開催したハッカソンです。M&Aクラウドでは毎年全社でハッカソンを開催しているのですが、当時ちょうど生成AIが盛り上がっていた時期でした。そこで「生成AI」をテーマに、短時間で案出しをして、プロンプトの作成まで全員で挑戦してみました。正直すぐに機能リリースに至るまでではありませんでしたが、「生成AI、こんな感じで使えるんだ」ということを社員全員で認識できたということは大きかったです。その後の開発において、プロダクトを改善する手段として、生成AIを選択肢に取り入れることができるようになりました。

高橋:タイミングとしてはOpenAI社のGPT-4がリリースされたあたりですね。ハッカソンで生成AIに関する共通理解を社員の皆さんで持てたので、あとは必要に応じて入れていこうと。

次のページ
ハッカソンから生まれた、1つ目の生成AI活用

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この記事の著者

高橋 一生(株式会社エクスプラザ)(タカハシ カズキ)

株式会社エクスプラザ 代表取締役CEO 学生時代に海外インターンを3社経験し、複数のスタートアップの共同創業を経て、株式会社メルカリにプロダクトマネージャーとして入社し、決済サービス「メルペイ」の立ち上げに従事。 その後株式会社エクスプラザを創業し、2023年より生成AIの法人導入支援「EXPLAZA 生成AI Partner」を開始。2024年6月より、生成AIのPoC開発やAXを支援する...

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