ファインディは、「IT/Webエンジニアの転職市場・キャリア動向・AIの活用状況に関する調査」を実施し、その結果を公開した。また、企業向けの調査結果も後日公開予定となっている。

「IT/Webエンジニアの転職市場・キャリア動向・AIの活用状況に関する調査」(ファインディ株式会社調べ)の結果は以下の通り。
生成AIの利活用状況
- エンジニアの91.8%は業務で生成AIを活用
91.8%のIT/Webエンジニアが「生成AIを業務で利活用している」と回答。用途として、顧客向けにLLMや生成AIを組み込んだサービス提供での活用が72.3%と最多の結果となった。次いで開発プロセス以外の自身の業務への活用が71.5%となり、普段の業務での活用も定着しつつあることがわかる。

- 半数以上が「ChatGPT」と「GitHub Copilot」を業務で活用
IT/Webエンジニアの約半数以上が「ChatGPT」と「GitHub Copilot」を業務で活用していると回答した。「Dify」「Cline」「Devin」「Cursor」などは「そもそも知らない」「名前は聞いたことあるが何かは分からない」が回答者の6割から7割という結果になった。

- 依然として「信頼性」と「セキュリティ・プライバシー」は課題
生成AIを活用する上で最も困難だと感じることとして、62.9%が「信頼性の確保」52.4%が「セキュリティとプライバシー」と回答した。

- 生成AIへの課金状況:約8割は月間3000円以上を生成AIツールに課金
IT/Webエンジニアの44.6%は個人でも生成AIに課金していると回答し、課金者の79.7%は月間3000円以上課金していることが明らかになった(1USD=150円と仮定)。

リモートワーク/出社回帰
- 51.3%はフルリモート勤務、71.6%がリモートワーク頻度に満足
IT/Webエンジニアの51.3%はフルリモート勤務をしており、次いで20.1%が週1~2日出社と回答した。また71.6%がリモートワーク頻度に満足しており、前回調査から大きく変化は見られなかった。一方で、現在のリモートワーク頻度に比べて、希望のリモートワーク頻度は多い結果となっている。


- 1年間で21.8%が出社頻度が増加
過去1年間で出社頻度が増えたIT/Webエンジニアは21.8%で、出社回帰の傾向が見受けられる。また出社頻度が増えた場合、71.3%は転職のきっかけとなると回答し、出社頻度が働き方に影響してくることがわかる。

年収推移
- 平均年収は700.8万円、調査開始以来初の700万円を突破
回答者の平均年収は700.8万円で、アンケート開始以来、初めて700万円台に達した。ただし、数年前と比較すると調査ごとの年収増加幅はやや抑制傾向にある。

注目企業
- 働いてみたい企業:大手外資企業が並ぶ中、新たに日系企業3社がランクイン
大手外資企業が並ぶ中、新たに日系企業3社「株式会社サイバーエージェント」「さくらインターネット株式会社」「Sansan株式会社」がランクインした。さくらインターネット社は前回(2024年7月調査)時点で「興味を持った企業」にランクインしたが、今回はこちらの回答でも上位に選出されている。

- 新しく知って興味を持った企業:先進的なAI活用や技術開示を進める企業が続々とランクイン
「興味を持った企業」には本年新たに「Sakana AI株式会社」「Ubie株式会社」「株式会社ゆめみ」「Hangzhou Deepseek Artificial Intelligence Co. Ltd」「株式会社GENDA」「NOT A HOTEL株式会社」「株式会社マネーフォワード」がランクインした。先進的なAI活用や技術開示を進める企業が選出されていることがわかる。

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ProductZine編集部(プロダクトジンヘンシュウブ)
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