SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

ProductZine Day&オンラインセミナーは、プロダクト開発にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「ProductZine(プロダクトジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々のプロダクト開発のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

ProductZine Dayの第4回。オフラインとしては2回目の開催です。

ProductZine Day 2025

ProductZine Day 2025

Mixpanel, Incからのプロダクトティップス

プロダクトマネージャーの新常識:収益指標への責任がプロダクトの成功を導く

Mixpanel, Incからのプロダクトティップス 第26回

プロダクトチームとGTMチームの協力で魔法を

 プロダクトチームとGTMチームが協力し合うときには真の魔法がかかります。どのような展開を呼ぶ魔法なのでしょうか。

 プロダクトのローンチや新機能のローンチ後(ベータテスト後)の数四半期は、プロダクトマネージャーはGTMチームと共に収益目標に対して責任を持っています。

 プロダクトマネージャーは営業訪問に同席して、顧客からのマイナスの意見を聞き取ります。GTMチームと協力してメッセージングを改善すべきか、それともプロダクトそのものをアップデートする必要があるのかを見極め、短期プロダクト開発サイクルを回していきます。

 UXを微調整したり、ゲートアプローチを追加したりするなどの比較的小さな変更で、大きな違いが生まれることがあります。プロダクトマネージャーが顧客とのこうした議論に参加することで、プロダクトの価値を高めるために何を追加すべきかを見極めることができます。

 私の経験では、収益アップのための変化を起こすことはそんなに難しい仕事ではありません。そのための変更は、必ずしもGTM(市場投入)戦略の変更ではなく、プロダクトを購買価値があるものにするため、プロダクト自体に行われる場合があります。

 もしも、この変更体制に違和感を感じたり、プロダクトマネージャーに負担をかけすぎたりしているように思えても、動じないでください。 市場はすでにこの方向にシフトしてきており、近年、より多くの企業が、まさにこれを担当するグロースプロダクトマネージャーを雇い始めているからです。プロジェクト提案の段階で、全体的なポジショニングとバリューメッセージングも併せて考えることを求められるプロダクトマネージャーも増えているのが現状なのです。

Mixpanelのプロダクトマネージャーが収益に持つ責任とは

 Mixpanelでは、プロダクトマネージャーは収益目標に責任を持つべきであると考え、実践しています。

 Mixpanel マーケティングアナリティクスの機能を構築したときを例に挙げます。ベータ版は非常にうまくいきました。技術的な観点で見ると、ユーザーはプロダクトを気に入ってくれましたし、とても意欲的でした。しかし、私たちは収益化の壁にぶつかりました。良いプロダクトを作ったにもかかわらず、収益目標を達成することができなかったのです。

 私たちは小さな変更を試みました。すぐに使える獲得チャネルの定義、Auto Capture(ページビュー自動追跡)、Webアナリティクステンプレートを追加するなど、ユーザーにより多くの価値を提供することで、Mixpanelプランを購入したり、現在のプランを拡張したりするインセンティブを生み出せることに気づいたのです。営業だけでなくプロダクトマネージャーにも収益のオーナーシップを与えることで、チーム横断的なコラボレーションを促進し、Go-to-Market戦略だけでなくコアプロダクトの改善にも貢献できました。もしプロダクトマネージャーが収益目標を達成する責任を負っていなかったら、ただ次のものを作る作業に移っていたでしょうし、このようなコラボレーションは起こらなかったと思っています。

 Mixpnaelでは、現在も新機能や新製品の開発でこの戦略を採用しています。

次のページ
Mixpanelで収益を追跡する

この記事は参考になりましたか?

Mixpanel, Incからのプロダクトティップス連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

Neha Nathan(Mixpanel, Inc)(Neha Nathan)

Mixpanelのプロダクトマネージャー

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

ProductZine(プロダクトジン)
https://productzine.jp/article/detail/3407 2025/04/25 11:00

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

ProductZine Day&オンラインセミナーは、プロダクト開発にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「ProductZine(プロダクトジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々のプロダクト開発のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング