Figma Drawがひらく新たな表現の可能性
KRAFTS&Co.合同会社の倉光美和氏は、「『描く』という衝動に立ち返る〜Figma Drawがひらく思考のかたち〜」をテーマに、Figma Drawの魅力を語りました。
元々「ベジェ曲線愛好家」だったという倉光氏は、従来のFigmaでは課題であった、複雑な編集操作、アウトライン化によるパス破損などを解決するツールとしてFigma Drawを評価しました。実際に制作した作品をデモで紹介しながら、シェープビルダー、複数ポイント同時編集、リピート機能、パターン機能、テクスチャー・ノイズ、プログレッシブブラーなど、豊富な新機能を解説してくれました。

「感情をのせられる」というFigma Drawの特徴について言及し、「即興的で自由な表現ができるようになったことで、感情を載せられるビジュアルデザインが可能になった」と評価しました。
アイデアから創造へ──Figmaプラットフォームの全体像
最後のセッションでは、筆者と同僚のコーリー・リーが登壇し、Figmaプラットフォーム全体を通じたワークフローを実演しました。
FigJamでのアイデア発散から始まり、AIを活用したFigma Slidesでの提案資料作成、Figma Designでの詳細なUI設計、Figma Drawでの手描き表現追加、AIによるプロトタイプ自動生成、Figma Makeでのインタラクティブプロトタイプ作成、Figma Sitesでの直接Web公開、そしてFigma Buzzでのマーケティングアセット作成まで、一連の流れを途切れることなくデモンストレーションしました。

特に注目してほしいのは、各ツール間でのデータ連携の滑らかさです。Figma Designで作成したデザインをシームレスにFigma Sitesへコピー&ペーストし、そのままレスポンシブなWebサイトとして即座に公開したり、Figma Makeでリアルタイムで動作するプロトタイプを生成したりする様子を、「想像から創造へ」というセッションタイトルを体現するかたちでご紹介しました。

今回のイベントを通じて、従来はデザイナーだけが担っていた領域に、エンジニア、プロダクトマネージャー、マーケター、経営層など多様なメンバーが参加できるようになってきました。その結果、真の意味での「ともに創るデザイン」が実現されつつあることを、ゲストの登壇者の皆様のセッションからもあらためて実感しました。
イベントの様子はYouTubeで無料公開されているので、ぜひご覧ください。