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ProductZine Day&オンラインセミナーは、プロダクト開発にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「ProductZine(プロダクトジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々のプロダクト開発のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

ProductZine Dayの第3回。オフラインとしては初開催です。

ProductZine Day 2024 Summer

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ProductZineイベントレポート

プロダクトマネージャーの“孤独”を乗り越えるコミュニティ活用術

 プロダクトマネージャーに求められる知識の領域は広範囲だ。ビジネス、テクノロジー、UXなどの知識を使ってプロダクトに関する意思決定を下すこととなるが、すべてのスキルを深く身につけるのは容易ではないし、組織内に同じ職種の先輩がいない場合も多い。そこで、同じ課題を抱えたプロダクトマネージャーが集う「コミュニティ」を活用するのも一つの手だ。5月20日に開催したProductZineウェビナー「よりよいプロダクトを作るためのコミュニティの活用法」では、プロダクトづくりの相談をできる場として発足した「プロダクト筋トレ」と、日本最大級のプロダクトマネージャー向けコミュニティ「PMJP」から、異なるバックグラウンドを持つ4名が登場。コミュニティ活用についての意見交換がなされた。

孤独で、必要な知識領域も広いプロダクトマネージャーをサポートするコミュニティ

登壇した各コミュニティのPMたち。PMJPより大倉悠輝氏(カオナビ)(左上)、「プロダクト筋トレ」より小城久美子さん(Tably)(右上)、小野郷さん(PETOKOTO)(左下)、伊藤景司さん(まごチャンネル)(右下)
登壇した各コミュニティのプロダクトマネージャーたち。「PMJP」より大倉悠輝氏(カオナビ)(左上)、「プロダクト筋トレ」より小城久美子氏(Tably)(右上)、小野郷氏(PETOKOTO)(左下)、伊藤景司氏(まごチャンネル)(右下)

 「プロダクト筋トレ」は2020年12月にスタートしたコミュニティで、『プロダクト作りに関する知識を広げ、深め、身につける』というビジョンを掲げ、現在コミュニティのSlackには1000名ほどが参加している。メンバーの悩みを議論する「モヤモヤの解決」、おすすめの記事や本の共有、輪読会による「インプット強化」、さらに、PRD (プロダクト要求仕様書)やKPIの設定、ユーザーインタビューなどの実践的な練習を通じた「アウトプットの強化」が行われている。

 「PMJP」は2015年にスタートした『プロダクトマネジメント・オーナーシップに興味を持つ人々が集まるコミュニティ』。現在Slackに3000名以上が登録し、オンライン・オフラインでのイベントが活発に展開されている。

 各コミュニティの紹介のあとは、小城久美子氏が、社外でコミュニティ活動をしている3つの理由について説明。一つが、「プロダクトマネージャーの孤独」だ。エンジニアやセールス、デザイナーなどはチームに数名いるが、プロダクトマネージャーは1名の場合が多い。チームを鼓舞する立場でもあり、悩んでいるところも見せられないため、悩みを共有する場として活用をしてほしいという。

 2つ目の理由として小城氏は「守」「破」「離」を挙げた。組織にさまざまな提案をする際には、費用対効果や導入の背景を論理的に説明する必要があるが、これをコミュニティ参加によってやりやすくするというものだ。「守」は、本を読むなどして練習してみる段階。次は練習したものを自社のプロダクトに合う形で導入するのが「破」。練習しているので、組織に対して説得力を持って提案できる。「離」は、習得した知識をコミュニティ内で共有・議論していく。このサイクルを回していくことが、プロダクトマネジメントの力の向上につながるとした。

 3つ目の理由は、プロダクトマネジメントに求められる知識範囲の広さ。小城氏は「ビジネス、テクノロジー、UXの3つの領域の知識が必要です。プロダクトマネージャーに新卒でなられる方もいますが、いろいろなバックグラウンドを経てなっていく人も多いです。すべての領域の知識を得るのはかなり難しく、偏りが出て来ると思います。私はもともとエンジニア出身のプロダクトマネージャーですが、ビジネス出身の方など、ほかの分野出身の方とお話しすると非常に学びがあります。互いの強いところから学べることがコミュニティの良いところです」と述べた。

プロダクトマネージャーに必要な知識範囲は広いので、専門家が集まるコミュニティ参加には大きなメリットがある
プロダクトマネージャーに必要な知識範囲は広いので、専門家が集まるコミュニティ参加には大きなメリットがある

 では、コミュニティには具体的にはどんな活動があり、プロダクトづくりにどうつながっていくのだろうか。コミュニティ参加者が経験をシェアした。

偏った知識・スキルを知り、不得手な分野をコミュニティから学ぶ

 UI/UXデザイナー出身の小野郷氏は、ドッグフードサブスクリプションサービスを提供するPETOKOTO FOODSで初のプロダクトマネージャーとなった。就任から6か月が経過した現在、その間に自分自身で取り組んだことと、「プロダクト筋トレ」のコミュニティで経験したことを共有した。

 最初の3か月は、共通認識を得るための可視化、ステークホルダーとのコミュニケーション、自分のスキルを見極めるための調査と分析を行ったという。

最初の3か月は、チームと自分自身を知り、共通認識を持つことから始めた。
最初の3か月は、チームと自分自身を知り、共通認識を持つことから始めた。

 キックオフで、会社での各自の役割をメンバーみんなで考え、そこから「共感し、整えるチーム」というミッションを掲げ、メンバーやチームに期待することが可視化された。主なステークホルダーとは、開発者、カスタマー担当、事業責任者(経営陣)の3者で、プロダクトマネージャーはこの3者がうまく機能するようコミュニケーションする必要がある。小野氏はその3者の課題を共有し、多様な視点で解決策を出していく議論を行い、相互理解を深めていった。

 自身のスキルを見極めるために、自己評価に加え、社内のメンバーからのアンケートによる評価を募った。小野氏は「できているところ、できてないことをすり合わせして、自分のスキルセットの解像度が高くなりました。そして、自分はUXが得意ですが、ビジネス領域が不得意であることをメンバーに伝えることで、相談しやすくなる環境ができました」と語った。

 就任から3か月が経った頃、プロダクトマネージャーとして不得意な領域について相談する人が周りにいないことに気づいた小野氏は、小城氏のnoteから「プロダクト筋トレ」にたどり着く。当初はSlackにて情報を受け取るのみだったが、そのうちに苦手な読書を克服すべく「輪読会」に参加した。これは、1冊の専門書をメンバー同士で読み、その内容をワークショップやディスカッションにて共有、理解を深める取り組みだ。

 コミュニティ参加で得られたメリットについて小野氏は次のように述べた。

 「輪読会は読んだ人の数だけ本の捉え方があるので、1人で読むだけではわからない気づきがあります。また、コミュニティは自分や会社やチームを客観的に見るための最良の場だと感じました。自分の苦手な領域について得意な人に質問することで、深い学びが得られます。我流のプロダクトマネジメントの壁を飛び越えたいと思ったら、コミュニティへの参加がおすすめです」(小野氏)

伸ばしたいスキルが苦手分野であっても、コミュニティなら専門家から学べる
伸ばしたいスキルが苦手分野であっても、コミュニティなら専門家から学べる

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ユーザーを知り、ものづくりを知るためにもコミュニティは有用

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この記事の著者

森 英信(モリ ヒデノブ)

就職情報誌やMac雑誌の編集業務、モバイルコンテンツ制作会社勤務を経て、2005年に編集プロダクション業務やWebシステム開発事業を展開する会社・アンジーを創業。編集プロダクション業務においては、IT・HR関連の事例取材に加え、英語での海外スタートアップ取材などを手がける。独自開発のAI文字起こし・...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://productzine.jp/article/detail/529 2021/06/17 11:00

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