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Mixpanel, Incからのプロダクトティップス

パワーユーザーを活かしたプロダクトロードマップの描き方

Mixpanel, Incからのプロダクトティップス 第7回

 グローバルで7千社以上の導入実績をもつプロダクト分析ツールのベンダー「米Mixpanel社」のキーパーソンによる海外ブログ翻訳記事です。プロダクトマネージャーの日々の業務に役立つ、さまざまな知見をお届けします。今回は、プロダクトを熱心に利用してくれている「パワーユーザー」を見つけ、プロダクトのロードマップ策定や、実装すべき機能の優先順位付けなどに役立てる方法について解説します。

はじめに

 競合他社に勝つためには、プロダクトを継続的に改良し、新しいオプションを追加して、プロダクトマーケットフィットを達成する必要があります。新しいソリューションを顧客に提供することで企業は価値を高め、既存ユーザーを維持しながら、新たに他のSaaSプラットフォームにいる顧客の関心をひくこともできます。

 プロダクトロードマップを作成すれば、新プロダクトやアップデートで実現したいことの優先順位付けや見極めがしやすくなり、それを達成するためのタイムラインが浮かび上がります。

 皆さんは、明確なゴールとプロダクトビジョンを持ってプロダクトロードマップを描いていることと思います。しかしながら、パワーユーザーまでは考慮できていないという方もいるのではないでしょうか。ぜひ次回、ロードマップを作成する際は、パワーユーザーに導いてもらいましょう。

 パワーユーザーとは、プラットフォームにおいて、他のユーザーよりもより頻繁にプロダクトを利用している、より深い関わりを持っているユーザーのことを意味します。パワーユーザーは企業にとってもっとも価値のあるユーザーグループであることが多く、しっかりと理解することは重要となってきます。早速掘り下げて解説していきましょう。

  • パワーユーザーとは
  • パワーユーザーを特定する方法
  • パワーユーザーカーブとは
  • パワーユーザーの具体例
  • パワーユーザーの分析をロードマップに役立てる方法
  • パワーユーザーからのフィードバックを取り入れる際に気をつけるべきこと
  • パワーユーザーが、さらに多くのパワーユーザーを生み出すことにつながる理由

パワーユーザーとは

 一般的に、プロダクトのパワーユーザーとは、そのプロダクトにもっとも多く関わっているユーザーのことを指します。そして各企業は、パワーユーザーを定義するための独自の指標を設定しています。パワーユーザーの定義は、例えばプロジェクト管理ソフトウェアの会社では「毎日アプリにアクセスし、1日に何度も他のユーザーと交流しているユーザー」、メールマーケティングプラットフォームの場合には、「週に1、2回メッセージを送信するユーザー」といったものになるでしょう。

 ただし注意していただきたいのは、パワーユーザーとは、単にログイン回数が多いユーザーというわけではないということです。パワーユーザーとは、エンゲージメント(プロダクトとユーザーとの結びつきの強さ)が高く、プロダクトのUSP(ユニーク・セリング・プロポジション=独自のセールスポイント)に魅了され、プロダクトを真のソリューションとして日常的に使用しているユーザーなのです。

 パワーユーザーを意識してプラットフォームを設計・改善することは、優良顧客を維持するだけでなく、新規ユーザーを獲得する上でも有効です。パワーユーザーは、プロダクトを隅々まで知り尽くしています。パワーユーザーが重要視する機能が分かれば、優先事項や改善事項を定めやすくなります。

次のページ
パワーユーザーを特定する方法

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この記事の著者

アーロン・クリビツキー(Mixpanel, Inc)(アーロン・クリビツキー)

 Mixpanel テックリード。アーロンは、Mixpanelのテックリードとして、各企業におけるデータパイプラインの実装をサポートしています。ソリューションエンジニア歴は10年を超え、複雑なものをシンプルにするエキスパートです。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://productzine.jp/article/detail/1282 2022/09/20 14:00

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