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ProductZine Dayの第3回。オフラインとしては初開催です。

ProductZine Day 2024 Summer

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プロダクト時代の新たな事業成長モデル「Product-Led Growth」入門

DAU/MAUだけでは不十分? 「クリティカルイベント」に着目した好循環ループの構築方法

プロダクト時代の新たな事業成長モデル「Product-Led Growth」入門 第3回

 第2回では、PLG(Product-Led Growth:プロダクトレッドグロース)の運用フレームワークにおける「①興味・関心」~「③価値の交換」に焦点を当て、運用の細かい手順について事例を用いながらご紹介しました。その中で、ユーザーが「なるほど、これは便利だ!」と感じる「Ahaモーメント(Aha moment)」をデータから導き出し、それをベースに施策設計に展開していく重要性について説明しました。今回は「③価値の交換」~「④トリガ」についてご案内します。ここでは、ユーザーのリテンション向上を目的とした「好循環ループ」をどのように構築していくか、解説していきます。上記の図のように、「価値の交換」と「トリガ」が繰り返されるループを構築し、効果的な運用を続けることで、リテンションの向上だけでなく、収益とLTVの向上も目指します。

1. クリティカルイベントという指標

 この「好循環ループ」を構築する上で、まず重要なのがプロダクトの利用状況を正確に把握することです。このとき、多くの方が利用している指標がDAU(=1日のアクティブユーザー数)やMAU(=月間アクティブユーザー数)かと思います。ところが、これらの指標は、プロダクトへの接触状況を計測するには十分な指標であるものの、利用状況を計測するには決して十分な指標とはいえません

 プロダクトの利用状況を把握するには、クリティカルイベントの計測が肝心です。クリティカルイベントとは、ユーザーがプロダクトの価値を享受するアクションを意味します。言い換えると、「価値の交換が発生した状態」です。

  • クリティカルイベント:ユーザーがプロダクトの価値を享受するアクション

 より具体的に見ていきましょう。クリティカルイベントは、プロダクトによって異なります。例えば以下の表にあるユーザーアクションがあげられます。

クリティカルイベントとなるユーザーアクションの例
プロダクト クリティカルイベント例
音楽ストリーミングサービス 楽曲の再生
ゲーム ゲームの実行
トラベル 旅行パッケージの予約
Amplitude チャートクエリ実行

 以下は、ある音楽ストリーミングサービスのDAU(青線)と、クリティカルイベントである「楽曲の再生(赤線)」を実行したユーザーの推移を比較したチャートです。このチャートからも分かるように、DAUと「実際にアクションをした」ユーザー数の間には開きがあります。

(上記チャートは、こちらでユーザー登録後に体験できます)

 一般的に、DAUやMAUは単純なプロダクトとユーザーの接触を示すデータであり、クリティカルイベントの実行有無、つまりプロダクトの利用状況を把握することはできません。プロダクトに接触したユーザーが、必ずしもクリティカルイベントを実行するとは限らないからです。

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2. ユーザーを利用状況別に分類

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この記事の著者

米田 匡克(Amplitude Inc.)(ヨネダ マサカツ)

 Amplitude Inc.カントリーマネージャー。  三菱電機株式会社 情報技術総合研究所で技術者としてキャリアをスタート。その後、外資系企業に転職し、Gemstar TV Guide で取締役副社長、Entropic Communications で代表取締役社長、Chartboost、LEANPLUM でカントリーマネージャーとして日本代表を歴任。2019年よりユーザー行動分析から先行指標が求める事ができるプロダクトアナリティクスを提供す...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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