オールインワンビジュアルコミュニケーションプラットフォーム「Canva(キャンバ)」は、「ビジュアルエコノミーレポート2024」を6月6日に発表した。
「ビジュアルエコノミーレポート2024」は、ビジュアルコミュニケーションの推進力と影響力に関するグローバルビジネスリーダーのインサイトをまとめたもの。「Canva」はモーニング・コンサルト社に依頼し、職場におけるビジュアルコミュニケーションツールの使用方法、生産性の向上、創造性の向上、ワークフローの効率化においてAIが果たす役割について、企業の収益目標や意思決定に関与するマーケティング、営業、人事、事業部門のビジネスリーダー3707人を対象に調査を行った。
国内におけるおもな調査結果は以下の通り。
ビジネスパフォーマンスの向上
72%(調査対象国平均:77%)が、ビジュアルコミュニケーションツールによってビジネスパフォーマンスが向上したと回答した。コンテンツ制作やチーム間の共同編集、オーディエンスとのエンゲージメントの強化など、ビジュアルファーストなコミュニケーションは組織の時間とコストの節約に大きく貢献している。その結果、67%(調査対象国平均:73%)が、前年よりもビジュアルコミュニケーションツールに投資していると回答した。
AIが生産性を加速
予算のひっ迫とコンテンツ需要の増加により、79%(調査対象国平均:82%)が、コンテンツ制作のニーズを加速させる選択肢としてAIを搭載したツールを検討していることがわかった。一方で、88%(調査対象国平均:90%)と大多数のビジネスリーダーが、AIによってビジュアルコンテンツの質が向上したことを実感している中、盗作(74%、調査対象国平均:70%)、バイアス(73%、調査対象国平均:68%)、雇用喪失(66%、調査対象国平均:64%)に対する懸念が依然として残っていることも明らかになった。
デザインの民主化
視覚的なコミュニケーション能力は、役割に関係なく今や職場で重要な課題となっている。ビジネスリーダーの大多数である92%(調査対象国平均:92%)は、組織において効果的なコミュニケーターとなるために、デザイン職以外の従業員にも一定程度のデザイン能力を求めていると回答した。さらに77%(調査対象国平均:68%)が、デザイン関連以外の職務に就く従業員に対して、デザイン能力の一定の基準を満たすためのトレーニングを提供していると回答した。これは他のアジア太平洋地域の調査対象国の中で最も高い割合となった。
コラボレーションによる成長の加速
3割近く(28%、調査対象国平均:30%)が、チーム間のコラボレーションや複雑なワークフロー(31%、調査対象国平均:28%)への難しさを感じており、これらがコンテンツの作成とチーム間の共同編集における課題であると考えている。その結果、ビジュアルコミュニケーションツールに投資する際、9割超のビジネスリーダーがリアルタイムのコラボレーション(日本:96%、調査対象国平均:93%)、より効率化されたワークフロー(97%、調査対象国平均:93%)、オールインワン機能(92%、調査対象国平均:92%)を重視していることがわかった。
創造性を開花させる適切なツールの必要性
7割超(73%、調査対象国平均:69%)が、シニアポジションに就く人材は新しいテクノロジーに対する抵抗を見せる傾向にあり、それが職場の創造性を妨げていると考えていると回答した。70%(調査対象国平均:65%)は、サイロ化したチームや部門を超えた不十分なコラボレーションが想像力豊かな思考や斬新なアウトプットの妨げになっていると感じていることも判明した。
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ProductZine編集部(プロダクトジンヘンシュウブ)
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