開発組織におけるコミュニケーションの形
「SmartHR」は、企業の人事・労務・タレントマネジメントの課題解決を提供するクラウド人事労務ソフトだ。2015年にサービスを開始し、現在の登録社数は6万社以上。DXや働き方の多様化が進む中で躍進を続けている。
今回ご登壇いただいた植田将基さんは、プロダクトデザイン本部 労務プロダクトデザイン部のプロダクトデザイナー兼マネージャーとして、SmartHRのプロダクト開発に関わるデザインのマネジメントを担当している。また関口裕さんは、ブランディング統括本部 ブランドデベロップメント本部 コミュニケーションOpsとして、マーケティングとコミュニケーションデザインを支援している(肩書きは2024年取材時点)。
はじめに植田さんから、開発組織内でのコミュニケーションにおけるFigma/FigJamの活用事例をお話しいただいた。
前提として、同社では「ディスカバリーからデリバリーまで」というコンセプトのもと、さまざまな職能がそろった1つのチームがそれぞれ担当する機能の開発を担う体制を取っている。
この体制の鍵となっているのが、開発チームにおける「モブデザイン」だ。
「モブデザインとは、デザイナーが作成した中間成果物に対して、仕様の決定や開発のゴール設定およびフェーズ分けなどを、チーム全員が議論しながら決めていくやり方のことで、メンバーはFigmaを使ってUIを見ながらコメントを書き込んでいきます。例えばヘルプページの改善について、問題点を指摘して課題をチケット化したり、改善案をその場で比較したりといった使い方をしています」(植田さん)