
チームワークマネジメントとは何か──プロジェクト管理を超える包括的アプローチ
働き方が多様化し、組織のあり方にも変化が求められている。労働人口の減少や副業・業務委託の増加を背景に、従来のように固定メンバーで業務を進めるスタイルは限界を迎えつつあり、プロジェクト単位で人材が流動的に組み合わされる形態が一般化しつつある。こうした変化により「誰が何をしているのか分からない」という課題が浮上し、特にプロジェクト型の働き方に不慣れなビジネスサイドでは、成果を最大化するための新たなマネジメント手法が求められている。
このような状況を踏まえ、ヌーラボが提唱しているのが「チームワークマネジメント」という概念である。原田氏によれば、これは単なるプロジェクト管理の手法ではなく、チームの生産性を高め、最大限の成果を引き出すための包括的なアプローチだという。この新たな考え方は、初めて顔を合わせるメンバー同士が円滑に協働するための指針ともなる。
プロジェクト・タスク管理ツール「Backlog」を提供するヌーラボだが、原田氏は「プロジェクト管理やタスク管理ツールを活用しなくてもチームワークマネジメントは実行可能だが、ツールを使った方がやりやすい」という。その結果、複数のプロジェクトを同時に進行させる効率が大幅に向上するなどの効果が、ヌーラボだけでなく、その顧客企業にも広がりつつある。
ヌーラボがこの概念を打ち出したのは2023年3月。日本の労働人口減少という避けられない未来に対する危機感が背景にあった。原田氏は「決まった未来として労働人口が減少していく中で、企業として成果を上げていくには、チームとしての機能を最大化する必要があります」と語る。

原田氏はまた、ビジネスサイドの多くはエンジニアのようにプロジェクト単位で働く文化に慣れておらず、「プロジェクトマネジメント」という言葉すらなじみのない場合もあると指摘する。副業や業務委託が広がる中で、都度立ち上がるチームで効率的に成果を出すには、スムーズなチームビルディングと協働の仕組みが必要とされている。
チームワークマネジメントは、プロジェクトマネジメントの上位概念ではなく、それを包含するより広い概念だ。原田氏は「プロジェクトマネジメントが計画や管理に焦点を当てるのに対し、チームワークマネジメントは『チームとして最大の成果を上げるには何が必要か』に焦点を当てています」と説明した。