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ProductZine Dayの第4回。オフラインとしては2回目の開催です。

ProductZine Day 2025

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1人目プロダクトマネージャーの教科書 ~成長の立役者になるには~

1人目PMとしてプロダクトの戦略をどう作るか

1人目プロダクトマネージャーの教科書 ~成長の立役者になるには~ 第3回

 本連載は、プロダクトマネージャーの蜂須賀大貴さんがご自身の経験をもとに、会社として一人目となる専任のプロダクトマネージャーは、どのようなマインドを持ち、いかに立ち振る舞うべきなのかを具体的に記した実践入門です。プロダクトマネージャーとして、一つ上の視座を持ちたい、キャリアアップを図りたいという方にもオススメです。第3回のテーマは「プロダクト戦略の描き方」について。(編集部)

はじめに──前回までのおさらいと今回のテーマ

 第1回では、1人目プロダクトマネージャー(以下、PM)とは「プロダクトを通じて事業を創る人」であること。第2回では、そのPMがまず“自分自身の立ち位置を確立し、チームに根を張ることの重要性を伝えました。

 そして今回のテーマは、「戦略をどう描くか?」です。

 プロダクトマネジメントにおける戦略とは、単なる計画ではなく、「未来(ToBe)」と「現在地(AsIs」の差分を埋める“架け橋”です。この回では、戦略思考の基本となる4つの視点──業界の未来/現在、会社の未来/現在を整理し、そのギャップから具体的な道筋を導く方法を解説します。

3.1 戦略立案には、“鳥の目”が必要

 戦略とは、地図とコンパスを手にした上で「どの道を通って目的地に向かうか」を決める行為です。多くは戦略を単なる目標設定と捉えていることが多いのですが、これは間違いであると書籍『良い戦略、悪い戦略』(リチャード・P・ルメルト著、村井章子翻訳、日経BP)でも述べられています。

 戦略立案にはまず、「どこへ向かうか(未来)」と「今どこにいるか(現在地)」を正しく認識する必要があります。

 1人目PMにとって、その視点は4象限でとらえると整理しやすくなります。

4象限での整理
4象限での整理
  • 業界の未来:この市場は今後どう変化するのか?
  • 業界の現在:いま、どのようなプレイヤーが何をしているのか?
  • 会社の未来:この会社はどんな姿を目指しているのか?
  • 会社の現在地:現時点のプロダクト、組織、リソースはどんな状態か?

 これら4つの状況を縦横に見比べながら、差分(ギャップ)を発見することが戦略設計の出発点になります。

次のページ
3.2 業界の未来と現在を知る──インプットに仮説を乗せる

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この記事の著者

蜂須賀 大貴(ハチスカ ヒロキ)

Newbee株式会社 代表 / プロダクトマネージャー IMAGICA Lab.でエンジニアとしてキャリアを開始後、複数企業でプロダクトマネジメントおよび開発組織の立ち上げに従事。サイカではHead of Productとしてプロダクト戦略をリードし、事業成長に貢献。PIVOTではプロダクトマ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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