「広く深く考える」習慣を身に付ける3ステップ
今回、登壇していただいた飯沼亜紀氏と松栄友希氏はプロダクトリーダー・シニアプロダクトマネージャーとして本質的な思考力を持ち、それを大事にしている点で共通していると感じました。
だからこそ面接では本当に応募者のコアな部分に焦点を当て、日常的に広く深く考えているか、本質的な思考をしているかを大事にしているのだと思います。逆に「面接ではこのポイントに気を付けろ」と巷でいわれるような、いわゆる面接対策的な部分はあまり気にしていないようです。
これはコンサルティングファームの採用と非常に似ています。私は前職のコンサルティングファームでケース面接を担当していましたが、そこでも応募者が日常的に考える癖があるか、どれくらい広く深く考えているかを見ていました。
普段から呼吸するように広く深く思考している人とそうでない人では、面接官の質問に対する応答で非常に大きな差が出ます。
もう一つ、プロダクトマネージャーに求められる資質としてコンサルティングファームと共通しているのが、ロジカルシンキングスキルです。どちらもいろいろな情報や、複雑性が高い変数を踏まえて意思決定をしなければならないため、ロジカルシンキングの能力が求められます。
以前、日本CPO協会のプロダクトリーダーを育成するトレーニングに当社がスポンサーとして参加させていただいたことがあります。
そこではプロダクトマネージャー4人で1つのチームを組み、実在する企業について「この会社のプロダクトをグロースするためには何をすればよいか」を1か月間で検討してプレゼンし、当該企業からフィードバックを受けるプログラムが行われました。
内容はビジネスコンテストそのもので、コンサルティングファームのプロジェクトのようにも見えました。非常にロジカルシンキングが求められるとともに、プロダクトの機能だけを考えていても解決できないような、継続的な情報収集と日常的な広く深い思考が必要とされていました。
CPOクラスの方たちとお話をすると、これらを当たり前のようにやっています。別の言い方をすれば、ロジカルシンキングをしながら日常的に広く深く思考をしている人が、会社の中で評価され出世していくのだと思います。
では、どうすればこうした能力を磨くことができるでしょうか。
ステップ1は、「日常的に広く深く考える癖をつける」です。最初は上司や1つ上のレイヤーの人の視点に立って、自分に対して何が求められているかを考えてみる。また、現在と条件や環境が変わったらどうなるかと、シチュエーションを変えて考えてみるのもよいと思います。
ステップ2はそれらについて、「上司や自分より上のレイヤーの人にフィードバックをもらう」です。上司の背中を見ながらステップ1だけ行っても有効ですが、やはり適切なフィードバックを受けたほうが学習サイクルとして効果的になります。
そしてステップ3として、他社プロダクトや業界の動向を観察し、「なぜこの機能があるのか」「なぜこの戦略を取ったのか」など仮説検証し、上司と議論することです。
このような取り組みを積み重ねることで、プロダクトマネージャーとしての視座は確実に高まるでしょう。