はじめに
セールスとマーケティングの協力は、成功の鍵であると以前からよく言われてきました。同様に、デジタル化が飛躍的に進んだ現在では、プロダクトとマーケティングの協力も、重要な要素であると注目されるようになってきました。ユーザーと企業との間のコミュニケーションは、ユーザー獲得からコンバージョン、そしてリテンションに至るまで、デジタルプロダクト内のみで完結することが多くなっています。
プロダクトとマーケティングは、このようなデジタル上のユーザーと企業との関係性に、どのチームよりも直接的に関わるでしょう。この2つのチームの統合が不足すると支障をきたし、顧客体験(CX)の低下につながってしまいます。
プロダクト主導型の成長戦略(Product-led Growth/PLG)を採用する企業にとっては、この団結は特に重要です。プロダクト主導型の成長戦略では、アプリやWebサイト(または「プロダクト」)は重要な要素となり、ユーザーの獲得、コンバージョン、リテンションの促進には欠かせません。このようなビジネスの成長に欠かせない指標は、プロダクトチーム、マーケティングチーム、あるいは両方のチームが追っていく数字です。プロダクトとマーケティングの世界は、かつてないほど緊密になってきたのです。
では、どうすればプロダクトとマーケティングの団結を促進し、結果につなげることができるのでしょうか。
目標と指標を一致させる
団結の核となるのは、目標と指標です。もしもプロダクトとマーケティングが目指す方向が異なってしまうと、両チームはお互いに協力し合えません。ときには競争関係にまで発展してしまうでしょう。
例えば、プロダクトチームがプロダクト主導型の成長戦略に重点を置いている場合、できるだけプロダクトへアクセスしやすくすることに注力します。ユーザーにプロダクトを試してもらって価値を実感してもらい、最終的には販売に結びつけたいと考えています。これを達成するためには、マーケティングチームが団結し、無料トライアルやサインアップを最優先して促進していく必要があります。
マーケティングチームとプロダクトチームの団結において、ユーザー数の増加やリテンションの向上という目標に関しては連携できていることが多いようです。しかしながら、各チームにとって重要な指標が達成できるよう、お互いにサポートし合えるようになるには、まだまだ努力が必要です。
チーム同士がサポートし合う関係を実現するには、プロダクト分析ツールであるMixpanelのような、適切なメトリクス・フレームワークを使用することも1つの方法です。フレームワークなら、全チームで注力すべき目標と指標を共有できます。さらに各チームは独自の詳細な指標を設定して、それをより大きな目標に結びつけることができるのです。指標をビジュアル化することで、各チームの詳細な指標がどのように他のチームに影響したり、サポートしていたりするかを理解できるようになるのです。