多くのプロダクト担当者が顧客獲得やリテンションなどに関する問いに素早く答えることができていない
世界中でデジタル化が爆発的に進むなか、企業がデジタル・カスタマージャーニーを、これまで以上に詳しく分析する必要性が高まっています。
Adobe社の最新レポートによると、世界のオンライン決済額の合計は、2020年のわずか2.9兆ドルから2021年には4.2兆ドルに達すると予想されています[※1]。この事実は、ビジネスの将来を考える上で、デジタル化が重要であることを示しています。
そして現在、Mixpanelのように、ユーザーが自社のデジタルプロダクトをどのように使用しているかを把握するためのツールは、ビジネスに不可欠なものとなっていると言えるでしょう。
顧客がWebサイトやモバイルアプリケーションを利用するようになると、デジタル・カスタマージャーニーについて真剣に考える必要が出てきます。顧客の獲得、コンバージョン、リテンションを向上させるためには、次のような問いに答える必要があるのです。
- 顧客は登録フローのどこで離脱しているのか、それはなぜか?
- どのような行動がコンバージョンまでの道のりを成功させているのか?
- 顧客はどのくらいの頻度でプロダクトを利用しているのか?
- どのような顧客の行動がより良いリテンションをもたらしているか?
- 新しいWebサイトやアプリの機能は、コンバージョン、エンゲージメント、リテンションを促進しているか?
実は、世界の450人以上のプロダクト担当者を対象とした調査によると、50%以上の人がプロダクトに関する問いに迅速に答えられず、さらに38%の人がプロダクトメトリクスを効果的に測定できないと感じていることが分かりました。これは、多くのプロダクトマネージャーや企業にとって深刻な課題です。
その理由の一つは、多くの企業がこれらの質問に答えるためにプロダクト分析ツールを使用していないことが挙げられます。マーケティング分析ツールやBI(ビジネスインテリジェンス)ツールを使っている場合もあるでしょう。どちらも素晴らしいツールではあるのですが、先ほど述べたようなプロダクトに関する質問に答えるには、必ずしも最適なツールとは言えません。
たしかにBIツールを使えば、財務、マーケティング、製品データなど、データウェアハウスのデータを照会して可視化することができます。組織内の膨大なデータをいくつかの重要なKPIに凝縮するには最適なツールですが、実は大きな欠点があります。
BIツールは、可視化できるデータの種類が非常に柔軟である一方、データウェアハウス内のデータ構造に制限されるため、プロダクト分析ツールのようにユーザーインサイトを深く掘り下げることができないのです。
プロダクト分析なら、データをより深く掘り下げることができます。イベント軸、ユーザー軸、その他あらゆる主要な分析軸でユーザー行動を分析したデータモデルを使用することで、Mixpanelのようなプロダクト分析ツールは、先ほどのような問いに答えるための、詳細で強力なクエリーエンジンを、他の分析ツールよりも効率的に提供することができるのです。
Mixpanelのようなセルフサービス型プロダクト分析ツールなら、プロダクトチームはユーザーに関する複雑な問いに対する答えを、わずか数秒で得ることができるようになります。このような洞察力は、企業がプロダクト開発を迅速かつ創造的に取り組むために不可欠だと考えています。
例えば、顧客がどのように登録フローに進んでいるか、あるいは進んでいないかを確認するために、ファネル分析をしたいとします。SQLでは、このファネルの作成には何百行ものSQLが必要になりますが、「Mixpanel」ではわずか10クリックで済みます。
登録フローのある特定の段階で離脱した顧客をさらに分析したい場合、離脱した顧客をコホート(共通の因子をもつ観察対象の集団)として保存し、そのコホートが時系列で変化しているかどうかを分析したり、顧客のプロパティによってセグメント化したり、他の顧客のコホートと比較してその違いを理解したりすることが、簡単にできるようになります。
BIツールのみを使った場合、これらの問いに対する答えを得るためには、データエンジニアリングチームがデータを適切なフォーマットに変換するという新たな作業が必要になってしまいます。この作業は、時には数日から数週間かかることもあるでしょう。専任のデータアナリストやデータサイエンティストがこのプロセスを手伝うことになりますが、そのために彼らの時間が割かれることになってしまいます。
セルフサービス型のプロダクト分析は、プロダクトチームがインサイトを得るまでの時間を短縮するだけでなく、データチーム、アナリスト、データサイエンティストが手作業に追われて、重要なプロジェクトに集中できなくなることを防ぎます。