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Mixpanel, Incからのプロダクトティップス

ユーザーの定着度「リテンション」の把握がなぜプロダクトの成否を分けるのか、その測定と分析のステップ

Mixpanel, Incからのプロダクトティップス 第5回


 グローバルで6千社以上の導入実績をもつプロダクト分析ツールのベンダー「米Mixpanel社」のキーパーソンによる海外ブログ翻訳記事です。プロダクトマネージャーの日々の業務に役立つ、さまざまな知見をお届けします。今回は、プロダクトの成否に直結する重要な指標の一つである「リテンション(ユーザーの定着度)」について、測定と分析のステップなどを交えながら解説します。

リテンションの計測は、なぜ必要なのか

 よくある誤解に、「確実にユーザー数(user base)が成長し続けているなら、それで十分だろう」というものがあります。確かにユーザー数が成長すれば売上が増えるので、この考え方は理にかなっているように見えるかもしれません。

 それでは、今からこの誤解を解いてみたいと思います。このような質問はどうでしょう?

 「既存顧客に継続して購入してもらうほうが、新規顧客を獲得するより簡単だと思いますか?」

 間違いなく、既存顧客に継続して購入してもらうほうが簡単です。既存顧客はプロダクトが持つ価値を理解しているため、もっと購入してもらえるように説得する方が、はるかに簡単だからです。

 ところで、リテンション(ユーザーの定着度)もまた、企業の成否を分ける力を持っています。

 皆さまもご存じの有名企業である、FacebookやSpotifyの成功の一因をご存じでしょうか。FacebookやSpotifyは、同じカテゴリの他のプロダクトよりも、高いリテンション率を保持しているのです。

 この要因は、次の3点で説明できます。

  • リテンション率が高い企業は、アクイジション(獲得)の好循環を促進させることができます。アクイジションの好循環が、さらなる成長と収益をもたらします。
  • 顧客のリテンション期間が長ければ長い企業ほど、マネタイズの機会が増えます。
  • リテンションが向上すると、企業はユーザーからより速く資金を回収することができます。これにより、最初の顧客獲得に要したコストを回収するまでの時間が短縮され、その分を成長のための再投資に回すことが可能になります。

 このようなことから、450人以上のプロダクト担当者を対象に行ったグローバル調査において、リテンションがプロダクトチームにとって最も重要な指標であるという結果が出たのは当然だと思われます。

次のページ
リテンションの測定と分析のステップ

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この記事の著者

ヴェロニカ・チェン(Mixpanel, Inc)(ヴェロニカ・チェン)

Mixpanelカスタマーサクセス担当。 アジア太平洋地域において、ユーザーのデジタルプロダクトの利用や、ビジネスのコアとなる指標への測定・分析について、Mixpanelカスタマーが理解を深める支援をしています。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://productzine.jp/article/detail/958 2022/05/26 16:33

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