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ProductZine Dayの第2回開催です。

ProductZine Day 2024 Winter

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イベントレポート

信じられないほどの成果を生み出せるOKR、活用の注意点と一番大切なこと


 プロダクトを無事にゴールに導くための管理手法はいくつかあるが、Googleが取り入れ注目を集めているのがOKR(Objective and Key Result)で、達成すべき目標と、達成の指標を設定するものだ。本稿ではスクラム開発の祭典「Scrum Fest Mikawa 2022」で、株式会社ナビタイムジャパン VP of Engineering 兼 ACTS(研究開発)ルートグループ責任者 小田中育生氏が行ったOKRをテーマにしたセッションを紹介する。

Googleも採用するプロジェクトの目標管理手法「OKR」

 OKRとは、Objective(オブジェクティブ)とKey Result(キーリザルト)の略でプロジェクト構築における目標管理手法の一つだ。Oは達成したいことを示し、KRはOの達成を判断する指標。KRはチャレンジングな内容にすることが推奨され、頑張っても6、7割の達成度になるようなチャレンジングな値に設定することが良しとされている。OKRは会社組織として1つ構築し、社内のチームは会社のKRを自らのOに反映し、チームとしてのOKRを構築、個人はチームのKRを個々人のOに反映するという形で、ツリー構造のように会社組織の階層を構成できる。

OKRの概要を示すツリー図。OKRの説明ではよく登場する
OKRの概要を示すツリー図。OKRの説明ではよく登場する

はじめてOKRを導入したときは、ツリー構造に魅力を感じていた

 株式会社ナビタイムジャパンの小田中育生氏は、初めてOKRに出会った時にこのツリー構造を見て「いいな」と思ったと語る。「会社、チーム、個人の目標がつながっていく。OKRはツリーでつなげましょうと言われていたのですが、実際うまく整理できていると思いました」と小田中氏は振り返った。

 そこで2019年、小田中氏はまず自分の研究開発グループの業務にOKRを取り入れる。するとグループ全体の方向性のすり合わせがやりやすくなり、当初のもくろみだった「目標の整理」において手応えを感じる。グループで採用していた開発手法であるスクラムにもなじみがよく、小田中氏は、OKR-based Scrum Teamとして、この効能の講演をしたほどだ。

 グループのメンバーも、今まで自分たちのやりたいことと組織の目標が乖離することがあり、最終的に自分たちの希望がかなわないといったもどかしさを感じていたが、OKRの導入で、そうしたことがなくなり良くなったという声が上がった。「マネージャーも現場で手を動かす人たちも、OKRやツリーに関して、良い感触を持ちました」と小田中氏はその効果を実感した。

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実際の業務をOKRで実践しようとして、課題にぶつかる

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この記事の著者

森 英信(モリ ヒデノブ)

就職情報誌やMac雑誌の編集業務、モバイルコンテンツ制作会社勤務を経て、2005年に編集プロダクション業務やWebシステム開発事業を展開する会社・アンジーを創業。編集プロダクション業務においては、IT・HR関連の事例取材に加え、英語での海外スタートアップ取材などを手がける。独自開発のAI文字起こし・...

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