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ProductZine Dayの第3回。オフラインとしては初開催です。

ProductZine Day 2024 Summer

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プロダクトマネジメントにおけるデザインとの向き合い方

プロダクトマネージャーが押さえておきたいプロトタイピングの進め方

プロダクトマネジメントにおけるデザインとの向き合い方 第4回

 本連載では、特に「デザイン」に関する認識の差から生まれるズレをなくし、健全なプロダクト開発を実現するために、プロダクトマネージャーが押さえておくべきデザインの考え方やヒントを解説していきます。第4回は、プロトタイピングの実施タイミングやプロトタイピングを阻害する要因に対する対策について解説します。

はじめに

 過去3回の連載では、クリエイティブブリーフデザイン要件UXリサーチについて書いてきましたが、今回は「プロトタイピング」について書きたいと思います。プロトタイピングとは、プロトタイプ(試作品)をつくる手法やプロセスのことです。プロダクトを実際に開発する前にプロトタイピングを行うことで、アイディアの価値検証やUXに関する課題・問題の早期発見が可能になります。

 プロダクトを開発/リリースしてから軌道修正しようとすると開発前に仕様を変更することに比べて多大なコストがかかりますし、UXに関する課題・問題を抱えたままプロダクトがリリースされると、ビジネスにとって致命的なダメージになりかねません。コードの品質はQAで担保できたとしても、ユーザーにとっての価値までは担保してくれません。プロトタイピングを実施することは、プロダクトの課題・問題を早期に発見することにつながります。

 プロトタイピングについてインターネットで少し調べてみると、Webやアプリといったデジタルプロダクトデザインの領域に関する記事や書籍を見つけられると思いますが、それ以外の領域、例えば電子工作や3Dプリンターを使ったハードウェア制作、サービス、建築などの領域に関する情報もたくさん見つけられるでしょう。プロトタイピングはソフトウェア開発・デザインだけではなく、さまざまな分野で行われている活動であることが分かると思います。このように、プロトタイピングを是とするプロジェクト・メンバー間で共有するには有益な、さまざまな種類のプロトタイプの作り方やその効果/TIPSに関する情報は充実している状況だといえます。

 ただ実際のプロジェクトでは、プロトタイピングをどう進めていいか分からない、そもそもプロトタイピングの活動に懐疑的な人がいる、ということも少なくありません。こうした状況では、プロトタイプをどう活用するとプロダクト開発やプロジェクトが円滑に進むかについて考えることが重要になってきます。そこで本稿ではこの連載の趣旨である「プロダクトマネージャーがデザインについて押さえておくべきポイント」という視点で、プロトタイピングの実施タイミングやプロトタイピングを阻害する要因に対する対策について書いてみたいと思います。

次のページ
プロトタイピングについて

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この記事の著者

脇阪 善則(ワキザカ ヨシノリ)

 パナソニック株式会社デザイン本部コミュニケーションデザインセンター所属/クリエイティブディレクター。デジタルプロダクトやインターネットサービスのUXデザイン&ディレクションについての経験が長く、現在では同社のアプリやウェブサイトのクリエイティブディレクションや、デジタルプロダクトデザイン強化施策に...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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