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ProductZine Day&オンラインセミナーは、プロダクト開発にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「ProductZine(プロダクトジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々のプロダクト開発のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

ProductZine Dayの第2回開催です。

ProductZine Day 2024 Winter

ProductZine Day 2024 Winter

キャリアインタビュー

スマートキャンプ柿森賢太氏が語る、ビジネス職からプロダクトマネージャーへの転身とプロダクト組織の価値

 プロダクトマネージャーへのキャリアパスにはさまざまな道があるが、今回は営業職からジョブチェンジしたスマートキャンプ株式会社の柿森賢太氏のケースを紹介したい。同氏は新卒で大手人材会社の株式会社インテリジェンス(現パーソルキャリア株式会社)に入社し、法人営業に従事した後、スマートキャンプにジョイン。スマートキャンプでは、新規事業の立ち上げや戦略立案、開発に携わり、現在はセールスエンゲージメントツール「BALES CLOUD(ベイルズクラウド)」を開発、提供するBALES CLOUDカンパニーの執行役員CPOとして事業を牽引している。柿森氏の経験から、ビジネス職からプロダクトマネージャーを目指す者へのアドバイスを聞いた。

モノを売る力、モノをつくる力、チームをつくる力を身につけたい

──まず、これまでの経歴と現在の業務内容について教えてください。

 大学卒業後、新卒で現在はパーソルキャリアとなっている人材会社インテリジェンスに入社し、営業職をしていました。その後2018年5月にスマートキャンプに参画し、営業職の経験を活かして、マーケティングとインサイドセールスチームの立ち上げとマネージメントを担当しました。

 2019年4月からは、ビジネスデベロップメント部門の部長として、既存事業の戦略や新規サービス事業の立ち上げに携わりました。セールスエンゲージメントツールとして提供している「BALES CLOUD」の前身となるSaaSのプロジェクトに参画し、ビジネスデベロップメントからフルコミットする形でプロジェクトを推進しました。そして、2021年からはプロダクトマネージャー職にジョブチェンジし、プロダクトマネジメントに従事し始めました。現在はカンパニー執行役員としてCPOを務め、プロダクトの責任者として活動する一方で、ビジネスの側面も見ています。

 スマートキャンプでは、法人向けにマーケティングとセールスの領域で支援を提供しており、その範囲をさらに拡大する方針です。弊社はSaaS比較サイト「BOXIL SaaS(ボクシルサース)」を通じてマーケティング支援を行い、「BALES(ベイルズ)」ではインサイドセールスの代行業務も手掛けています。そして、新たな事業の柱として、テクノロジーを活用したSaaS事業を展開するために「BALES CLOUD」を立ち上げた形です。

 日本企業には、SFA(営業支援システム)、CRM(顧客関係管理)、MA(マーケティング自動化)などのツールが既に定着していました。私たちは、欧米で約10年前から存在していたものの、日本には導入されていないセールスエンゲージメントの思想を持つツールとして「BALES CLOUD」の展開を始めたのです。現在、「BALES CLOUD」のプロダクトチームは、エンジニア5名、デザイナー1名、そして私を含めた計7名で構成されています。

 2021年からプロダクトの責任者として担当してきましたが、2024年の3月からは営業統括も管理するようになったため、一部のプロダクトマネジメント業務はエンジニアの責任者に引き継ぎました。プロダクトロードマップや最終的な意思決定は担当しますが、要件やUI/UXについては一部委任しています。

セールスエンゲージメントツール「BALES CLOUD」が提供する価値
セールスエンゲージメントツール「BALES CLOUD」が提供する価値

──「BALES CLOUD」は新しい領域のプロダクトで、御社にとっては新しいビジネスモデルへの挑戦だったのですね。柿森さんが担当するようになった背景を教えていただけますか。

 従来サービスの「BALES」は人が資産のビジネスで、さらなる成長に向けてCOOの阿部がSaaSモデルのビジネスにも挑戦したいと考えていて、それを形にするために私が選ばれたという経緯があります。私自身「事業を創れる人材になりたい」という想いもありました。モノを売る力に加え、モノを作る力、そしてチームを作る力を身につけたいと考えていたのです。

 SaaS領域への関与でプロダクトマネージャーとしての役割に興味を持ち、いろいろ調べる中で、自分にとって必然的な道だと感じるようになりました。当初は社内のエンジニア職のメンバーがプロダクトマネジメントをしていたのですが卒業してしまったため、「プロダクトをどう作るか」というポジションが空いてしまいました。そのタイミングで私が手を挙げ、2021年から正式にプロダクトマネージャーとしての役割を担うことになったのです。

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「正しいものを正しくつくる」ために、関係者と正しい関係を築いていく

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この記事の著者

森 英信(モリ ヒデノブ)

就職情報誌やMac雑誌の編集業務、モバイルコンテンツ制作会社勤務を経て、2005年に編集プロダクション業務やWebシステム開発事業を展開する会社・アンジーを創業。編集プロダクション業務においては、IT・HR関連の事例取材に加え、英語での海外スタートアップ取材などを手がける。独自開発のAI文字起こし・...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

斉木 崇(編集部)(サイキ タカシ)

株式会社翔泳社 ProductZine編集長。 1978年生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科(建築学専門分野)を卒業後、IT入門書系の出版社を経て、2005年に翔泳社へ入社。ソフトウェア開発専門のオンラインメディア「CodeZine(コードジン)」の企画・運営を2005年6月の正式オープン以来担当し、2011年4月から2020年5月までCodeZine編集長を務めた。教育関係メディアの「EdTechZine(エドテック...

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