モノを売る力、モノをつくる力、チームをつくる力を身につけたい
──まず、これまでの経歴と現在の業務内容について教えてください。
大学卒業後、新卒で現在はパーソルキャリアとなっている人材会社インテリジェンスに入社し、営業職をしていました。その後2018年5月にスマートキャンプに参画し、営業職の経験を活かして、マーケティングとインサイドセールスチームの立ち上げとマネージメントを担当しました。
2019年4月からは、ビジネスデベロップメント部門の部長として、既存事業の戦略や新規サービス事業の立ち上げに携わりました。セールスエンゲージメントツールとして提供している「BALES CLOUD」の前身となるSaaSのプロジェクトに参画し、ビジネスデベロップメントからフルコミットする形でプロジェクトを推進しました。そして、2021年からはプロダクトマネージャー職にジョブチェンジし、プロダクトマネジメントに従事し始めました。現在はカンパニー執行役員としてCPOを務め、プロダクトの責任者として活動する一方で、ビジネスの側面も見ています。
スマートキャンプでは、法人向けにマーケティングとセールスの領域で支援を提供しており、その範囲をさらに拡大する方針です。弊社はSaaS比較サイト「BOXIL SaaS(ボクシルサース)」を通じてマーケティング支援を行い、「BALES(ベイルズ)」ではインサイドセールスの代行業務も手掛けています。そして、新たな事業の柱として、テクノロジーを活用したSaaS事業を展開するために「BALES CLOUD」を立ち上げた形です。
日本企業には、SFA(営業支援システム)、CRM(顧客関係管理)、MA(マーケティング自動化)などのツールが既に定着していました。私たちは、欧米で約10年前から存在していたものの、日本には導入されていないセールスエンゲージメントの思想を持つツールとして「BALES CLOUD」の展開を始めたのです。現在、「BALES CLOUD」のプロダクトチームは、エンジニア5名、デザイナー1名、そして私を含めた計7名で構成されています。
2021年からプロダクトの責任者として担当してきましたが、2024年の3月からは営業統括も管理するようになったため、一部のプロダクトマネジメント業務はエンジニアの責任者に引き継ぎました。プロダクトロードマップや最終的な意思決定は担当しますが、要件やUI/UXについては一部委任しています。
──「BALES CLOUD」は新しい領域のプロダクトで、御社にとっては新しいビジネスモデルへの挑戦だったのですね。柿森さんが担当するようになった背景を教えていただけますか。
従来サービスの「BALES」は人が資産のビジネスで、さらなる成長に向けてCOOの阿部がSaaSモデルのビジネスにも挑戦したいと考えていて、それを形にするために私が選ばれたという経緯があります。私自身「事業を創れる人材になりたい」という想いもありました。モノを売る力に加え、モノを作る力、そしてチームを作る力を身につけたいと考えていたのです。
SaaS領域への関与でプロダクトマネージャーとしての役割に興味を持ち、いろいろ調べる中で、自分にとって必然的な道だと感じるようになりました。当初は社内のエンジニア職のメンバーがプロダクトマネジメントをしていたのですが卒業してしまったため、「プロダクトをどう作るか」というポジションが空いてしまいました。そのタイミングで私が手を挙げ、2021年から正式にプロダクトマネージャーとしての役割を担うことになったのです。