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ProductZine Dayの第3回。オフラインとしては初開催です。

ProductZine Day 2024 Summer

ProductZine Day 2024 Summer

プロダクト開発の先進事例に学ぶ、キーパーソンインタビュー

世界の大量廃棄問題を解決する──フルカイテンのプロダクト戦略室長が語る、全社ワンチームで挑むプロダクト開発


 フルカイテンは在庫分析のクラウドサービスを提供するスタートアップ企業だ。多くの在庫を抱える小売業では、一つひとつの分析が難しいため、滞留在庫が発生し、期末に大幅な値引きをせざるを得なくなり、利益が損なわれるという課題がある。フルカイテンはその課題に対し、クラウドサービスを通じて在庫分析を容易にするサービスを提供している。プロダクト戦略室の室長である田中大介氏は、コンサルティングやカスタマーサクセス(CS)といったキャリアを背景に、フルカイテンのプロダクト戦略を描いている。田中氏に、プロダクトマネジメントの必要性や社内変革など、実体験に基づいたリアルな知見と考えを聞いた。

小売業界でのDX経験を経て、フルカイテンへ

──フルカイテンにジョインするまでの経歴・バックグラウンドについてお教えください。

 新卒でアクセンチュアに入社し10年間在籍しました。そこでは大手アパレル企業向けの業務改革やDX推進を担当しました。特に大手アパレルのSPA(製造小売業)企業での経験が多く、サプライチェーンや店舗運営など、すべての工程にわたるコンサルティング業務やシステムインテグレーション(SI)に従事しました。SIの上流から導入・定着化までを経験し、グローバルなプロジェクトのほか、ネイティブアプリの企画も多数手掛け、アクセンチュアで多くの知見を得ました。

フルカイテン株式会社 プロダクト戦略室 室長 田中大介氏
フルカイテン株式会社 プロダクト戦略室 室長 田中大介氏

 その後、自分も事業側に行きたいという思いから、ロクシタンという化粧品ブランドに転職し、リテール部門のNo.2として100店舗を統括して予算管理や週次の商売計画、店舗オペレーション改善などを担当しました。そして、国内企業で規模の大きなビジネスに関わりたいとの思いからホームセンターを展開しているカインズに移り、経営戦略室に所属して中期経営計画の立案と実行を行いました。

 フルカイテンに入社する直前は、人材系のスタートアップ企業で事業部長を務め、採用代行サービスを担当していました。約2年間勤務して学び働き方にも満足していたのですが、より専門性の高い分野で業界貢献したい思いから 、原点回帰的な思いで小売業に関わるフルカイテンに入社した次第です。

 最初の2年間はカスタマーサクセス(CS)チームの責任者を務めていました。チームは私がジョインした時点で4人でしたが、最終的に15人にまで拡大し、組織づくりやカスタマーサクセスのフローを整備しました。現在はプロダクト戦略室の室長として、プロダクトマネージャー的な役割を担っています。異動してまだ1か月(2024年6月取材時点)ですが、これまでの経験を活かし、プロダクトの成長に貢献していきたいと考えています。

──フルカイテンのミッション・ビジョンについてご説明いただけますか。

 私たちは「世界の大量廃棄問題を解決する」という壮大なミッションを掲げています。ビジョンとしては「スーパーサプライチェーン構想」を据えており、大量廃棄問題を解決するためには作りすぎを防ぐことが重要だと考えています。

 スーパーサプライチェーン構想として具体的には在庫プラットフォームを構築しようとしており、これは1社だけでなく多くの企業の売上と在庫データを集積し、業界全体で最適な解決策を提供するものです。小売業やSPAが生産する最適な生産量を導き出し、他社のデータも含めて作りすぎを抑えることを目指しています。このアプローチは卸売業やメーカーに対しても同様で、需要を正確に予測し、業界全体での効率化を図ります。

 フルカイテンは、このスーパーサプライチェーン構想の一環として、小売業やSPAの在庫課題を解決するソリューションを提供しています。各社の在庫データが集積されることで、在庫プラットフォームが着実に構築されています。

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1社への価値提供から業界全体への貢献へ

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この記事の著者

森 英信(モリ ヒデノブ)

就職情報誌やMac雑誌の編集業務、モバイルコンテンツ制作会社勤務を経て、2005年に編集プロダクション業務やWebシステム開発事業を展開する会社・アンジーを創業。編集プロダクション業務においては、IT・HR関連の事例取材に加え、英語での海外スタートアップ取材などを手がける。独自開発のAI文字起こし・...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://productzine.jp/article/detail/2679 2024/07/04 11:54

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