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ProductZine Day 2024 Summer

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ファインディのコミュニティイベント「PM Hub」レポート

事業の成功確率が高い「強いPM組織」の在り方と、その実現に必要なマインドセットとは?

ファインディのコミュニティイベント「PM Hub」レポート 第1回


 ITエンジニア向けに開発生産性の向上やキャリア支援のサービスを提供しているファインディは、近頃プロダクトマネージャ―の支援にも力を入れており、対面での交流を中心にしたコミュニティ活動なども行なっている。本稿では、そのコミュニティイベント「PM Hub」において、「強いPM組織」をテーマに実施された回の様子をお届けする。(編集部)

はじめに

 ファインディでは、プロダクトマネジメントの課題解決と知識共有を目的とした「PM Hub」というコミュニティイベントを定期的に開催しています。各社の取り組み事例や成功事例の共有、プロダクトマネージャー同士の交流を通じて、共通の課題やベストプラクティスについて話し合い、知識と経験を共有することで明日から使える気づきや学びを得られる場を提供しています。

 5月に開催された「PM LT Night」では、「強いプロダクトマネジメント組織(以下、PM組織)の作り方」をテーマに議論が行われました。プロダクトマネージャーは、急速に変化する市場や競争の激化など、さまざまな課題に直面しています。そうした中で、強いPM組織を作ることは非常に重要な課題となっています。

 本記事では、イベントで共有された知見をもとに、強いPM組織づくりのためのポイントをお伝えします。

LT1:PM組織コンサルをしてきた中で学んだ「強い組織」の特徴

概要

 プロダクトマネージャーは、事業の成功確率を最大化するため、チームをまとめ製品開発を主導する重要な役割を担っています。プロダクトマネージャーの能力を最大限に発揮し、事業の成功確率を高めるには、「強い組織」が不可欠です。では、その「強い組織」とはどのようなものでしょうか。本LT(ライトニングトーク)では、「強い組織」の定義と、それを実現するための3つの要素が解説されました。

「強い組織」とは

 「強い組織」とは、事業での成功確率が高い組織、つまり顧客のニーズを的確に捉え、スピーディーかつ質の高い開発を行える組織を指します。このような組織こそが、急速に変化する市場環境の中でも確実に存続・発展できる基盤となります。一方で、組織に強さが欠けていると、方向性の揺らぎや生産性の低下など、さまざまな課題に直面してしまいます。

「強い組織」を実現する3つの要素

 前述のとおり「強い組織」は事業の成功確率を高める上で極めて重要です。本LTではそうした組織を実現するための3つの要素が提示されました。

  1. 意思決定のスピードが速い
  2. スキルの多様性がある
  3. 優秀な「フォロワー」がいる

1. 意思決定のスピードが速い

 スタートアップ企業などでは、一定期間内に成果を出さないと次の資金調達ができなくなるため、迅速な意思決定が重要となります。そのためのコツは、「思考の近い人々を集める」ことで、コミュニケーションコストを下げ、相手の考えを素早く理解できるようにすることです。特に、スタートアップの初期段階では、少人数ならではの強みを活かし、『思考のクセ』が近いメンバーで構成されたチームが効果的です。

 一方で、組織が成長し、メンバーが増えるにつれて、部門間の連携や全体最適の視点がより一層重要になってきます。この段階では、『思考のクセ』を共有しつつも、適度なスキルの多様性を確保することが求められます。

2. スキルの多様性がある

 同じスキルを持つメンバーばかりではさまざまな課題に対応できない一方で、多様性が高すぎるとチームが肥大化しコミュニケーションコストが上がってしまいます。理想は、ジェフ・ベゾスの提唱する「2ピザルール」のように、2枚のピザで賄えるくらいのコンパクトなチームを作り、そこに適度なスキルの多様性を持たせることです。

3. 「優秀なフォロワー」がいる

 リーダーのアイデアを適切に実行に移すためには、そのアイデアを的確にくみ取り、チーム全体に展開できる優秀なフォロワーの存在が不可欠です。そしてリーダーの考えをきちんと文書化し組織内で共有することが重要で、質の高いドキュメントがあれば、リーダーの代弁者となり思考を正しく伝播させることができます。

総括

 強いPM組織を実現するには、意思決定のスピード、適度なスキルの多様性、優秀なフォロワーの存在が不可欠です。これらの要素を備えることで、変化の激しい市場環境でも顧客ニーズを的確に捉え、スピーディーかつ高品質な製品開発を続けられる体制が整います。強いPM組織づくりは、事業の成功確率を高める上で極めて重要な取り組みだと言えるでしょう。

次のページ
LT2:学びを最大化する強いPM組織への取り組み

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この記事の著者

ファインディ株式会社 プロダクトマネジメント室(ファインディカブシキガイシャ)

プロダクトマネージャー向けのイベントを開催しているコミュニティです。各社のプロダクトマネジメントに関する取り組み事例や成功事例をLTやパネルディスカッションを通じて共有し、またプロダクトマネージャー同士の懇親の場を設け、それぞれが取り組んでいる課題やベストプラクティスについて話し合い、社内に閉じがち...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://productzine.jp/article/detail/2724 2024/07/17 19:30

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