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ProductZine Day&オンラインセミナーは、プロダクト開発にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「ProductZine(プロダクトジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々のプロダクト開発のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

ProductZine Dayの第3回。オフラインとしては初開催です。

ProductZine Day 2024 Summer

ProductZine Day 2024 Summer

プロダクト開発の先進事例に学ぶ、キーパーソンインタビュー

LegalOn TechnologiesのCPO谷口氏に訊く、プロダクトマネージャーに求められる二面性:「冷静な客観視」と「情熱的な主観」の融合

 NTT、経産省、楽天と異色の経歴を経て、スタートアップLegalOn Technologiesの執行役員兼CPOとなった谷口昌仁氏。プロダクト責任者として着任3か月で社運を左右するプロジェクトに携わり、社内のさまざまな意見に直面しながらも、プロジェクトを成功に導いている。谷口氏に「ステークホルダーとの対話」や「価値につながるユーザー体験の提供」など、プロダクトマネージャーにとって重要な知見や心構えを聞いた。

通信事業や経産省での規制緩和、IT企業での経験を活かし、リーガルテック企業へ

──これまでのご経歴と、LegalOn Technologies入社の経緯をお教えください。

 最初に入社したNTTでは、ITで日本や世界を発展させたいという思いがありました。しかし、民営化後の規制環境で自由な事業展開が難しいことを実感し、そこで国家公務員総合職(旧I種)試験を受けて経済産業省に入りました。

 経産省では規制緩和に取り組みましたが、法律改正のプロセスが長く、PDCAサイクルが3年で1回しか回らない現実に直面したのです。そこで、より速く成果を出せるIT業界に戻り、楽天での勤務や起業を経験しました。

 その後、規制がある分野でITを活用した効率的なサービスを提供したいと考え、医療とリーガル分野に注目し、結果的にリーガルテックに焦点を絞りました。自身の法律作成の経験から、AIやLLMを活用して法律関連業務の効率化ができるのではと考えたのです。そして、転職エージェントを介さず直接会社を調べ、LegalOn Technologiesに自ら門をたたいて入社しました。

株式会社LegalOn Technologies 執行役員兼CPO 谷口昌仁氏
株式会社LegalOn Technologies 執行役員兼CPO 谷口昌仁氏

──LegalOn Technologiesの事業やビジョン、業況をお知らせください。

 当社のパーパスは「法とテクノロジーの力で、安心して前進できる社会を創る。」です。ここでいう「法」は法律だけでなく、業界のルールや社会的慣習、社内規程など広義の意味でのルールを指します。法は、権利獲得や事業推進の手段として積極的に活用できるものだと考えています。

 当社は大手法律事務所から独立した2人の弁護士が2017年に創業しました。最初のサービスは「LegalForce」で、AIを使って契約書審査を効率化します。次に「LegalForceキャビネ」を開発し、契約書の管理やアラート機能を提供しています。これらは主に企業法務向けのサービスです。

権利獲得や事業推進の手段としても積極的に活用できる広義の法(ルール)
権利獲得や事業推進の手段としても積極的に活用できる広義の法(ルール)

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プロダクトマネージャーを中心としたクロスファンクショナルチーム

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この記事の著者

斉木 崇(編集部)(サイキ タカシ)

株式会社翔泳社 ProductZine編集長。 1978年生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科(建築学専門分野)を卒業後、IT入門書系の出版社を経て、2005年に翔泳社へ入社。ソフトウェア開発専門のオンラインメディア「CodeZine(コードジン)」の企画・運営を2005年6月の正式オープン以来担当し、2011年4月から2020年5月までCodeZine編集長を務めた。教育関係メディアの「EdTechZine(エドテック...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

森 英信(モリ ヒデノブ)

就職情報誌やMac雑誌の編集業務、モバイルコンテンツ制作会社勤務を経て、2005年に編集プロダクション業務やWebシステム開発事業を展開する会社・アンジーを創業。編集プロダクション業務においては、IT・HR関連の事例取材に加え、英語での海外スタートアップ取材などを手がける。独自開発のAI文字起こし・...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://productzine.jp/article/detail/2763 2024/08/22 11:00

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