UX改善における定量データ分析活用ステップ
ユーザー理解のための調査には、ユーザーの行動や傾向を数値で捉える定量調査と、ユーザーの心理や価値観が分かる定性調査があります。状況や目的に応じて順番や手法の組み合わせを変えて使い分けていくことになりますが、今回は、運用中のアプリのUI/UXに課題があり、それについて改善したいと考えているケースを想定して、下記のステップでUX改善をしていく前提でお話していきます。
UX改善ステップの一例
- 現状把握
- 仮説設定
- 仮説検証
- UX改善方針策定
- UX改善実施~検証/評価
上記のうち、定量データ分析は主に「1.現状把握」や「3.仮説検証」のステップで行います。
「1.現状把握」
AARRRモデルで自身のアプリ・サービスがどのフェーズにいるのか、全体感を捉える目的や、具体的な課題が何かを把握するためのステップ。
アプリ内行動データ分析が代表的なものになります。
「3.仮説検証」
アプリ内行動データ分析などを通じて導き出された課題や仮説が合っているのかを調べるためのステップ。
Yes/Noやスコアを選択して回答できるようなアンケート調査が該当します。
Webと比較して、アプリはUI/UXを簡単に変えられません。変更時にはアップデートの必要があり、また変更したことによる離脱のリスクもあります。そのため、課題がどこにあるのか、良いUXとは何なのか、より慎重に考える必要があります。
そこで、まず課題を把握しチーム内で取り組むべき課題の共通認識を持つために行動データ分析を行い、改善に向けて導かれた仮説を検証するためにユーザーの声を聞いていくのが一般的です。