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ProductZine Dayの第3回。オフラインとしては初開催です。

ProductZine Day 2024 Summer

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データと共感で創る、スマホアプリUXデザイン実践ガイド

脱・思い込みや主観での課題認識! 定量データで明かす、アプリのフェーズとUX改善ポイント

データと共感で創る、スマホアプリUXデザイン実践ガイド 第2回

 前回は、いまあるアプリを「ビジネスに貢献するアプリ」に育てることを目標に、UX改善の羅針盤となる「AARRRモデル」に沿って、各フェーズにおけるUXの重要性と改善に向けた考え方について解説しました。今回はより具体的なUX改善へ取り掛かるにあたり不可欠な定量データにフォーカスし、定量データ分析を使うステップや見るべき指標などについて、引き続きAARRRモデルを軸にお伝えします。UX改善に欠かせないユーザー理解のための調査にはさまざまな手法があり、何をどう組み合わせるかはケース・バイ・ケースですが、どの場合にも必要になるのが定量調査です。担当者の思い込みや社内的な主観での課題化を脱却し、実際のアプリの課題を客観的に抽出するポイントを説明していきます。

UX改善における定量データ分析活用ステップ

 ユーザー理解のための調査には、ユーザーの行動や傾向を数値で捉える定量調査と、ユーザーの心理や価値観が分かる定性調査があります。状況や目的に応じて順番や手法の組み合わせを変えて使い分けていくことになりますが、今回は、運用中のアプリのUI/UXに課題があり、それについて改善したいと考えているケースを想定して、下記のステップでUX改善をしていく前提でお話していきます。

UX改善ステップの一例

  1. 現状把握
  2. 仮説設定
  3. 仮説検証
  4. UX改善方針策定
  5. UX改善実施~検証/評価

 上記のうち、定量データ分析は主に「1.現状把握」や「3.仮説検証」のステップで行います。

「1.現状把握」

 AARRRモデルで自身のアプリ・サービスがどのフェーズにいるのか、全体感を捉える目的や、具体的な課題が何かを把握するためのステップ。

 アプリ内行動データ分析が代表的なものになります。

「3.仮説検証」

 アプリ内行動データ分析などを通じて導き出された課題や仮説が合っているのかを調べるためのステップ。

 Yes/Noやスコアを選択して回答できるようなアンケート調査が該当します。

 Webと比較して、アプリはUI/UXを簡単に変えられません。変更時にはアップデートの必要があり、また変更したことによる離脱のリスクもあります。そのため、課題がどこにあるのか、良いUXとは何なのか、より慎重に考える必要があります。

 そこで、まず課題を把握しチーム内で取り組むべき課題の共通認識を持つために行動データ分析を行い、改善に向けて導かれた仮説を検証するためにユーザーの声を聞いていくのが一般的です。

UX改善の流れの中での定量データ分析活用ステップ
UX改善の流れの中での定量データ分析活用ステップ

次のページ
「1.現状把握」での定量データ分析のポイント

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この記事の著者

長澤 瑠奈(株式会社アイリッジ)(ナガサワ ルナ)

株式会社アイリッジ UXコンサルタント セールスプロモーション代理店・共通ポイント事業会社を経てアイリッジ入社。前職では法人営業とカスタマーサクセスの立ち上げで、アイリッジではUXコンサルタントとして、一貫して小売流通企業やオンラインサービスなどの消費者接点を持つ企業の事業支援に関わる。 現在...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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