はじめに
突然ですが、このような状況に直面したことはないでしょうか?
- 「これは誰が決めるんだろう」というような難解な課題の発生
- 「いきなり言われても困るなあ」と思うようなトップダウンでの施策や、部署間の要望のやりとり
多様な事業を展開していたり、社員数の多い会社に所属したりしたことがある方は、特に思い当たることがあるかもしれません。私たちDMM.comも、もちろんそのような課題を抱えることがありました。そのような中、2022年に横断PM組織「アルファ室」が立ち上がります。
本記事ではアルファ室のご紹介と、特殊な横断組織で動くプロダクトマネージャーの役割についてご紹介できればと思います。
DMM.comとは
DMM.com(以下、DMM)は、売上高3600億以上、グループ社員5000名以上の多事業組織です。グループ会社も含めると60を超える事業を展開をしています。常に新しい事業や会社が立ち上がることを歓迎する、まさにビジネスのプラットフォームとなっています。
もちろん、既存事業も常に成長を続けており、各サービスではアップデートが日々行われています。DMMの特徴を挙げてみてくださいと言われれば、このような言葉が挙げられると思います。
- 事業数が多い
- 事業のフェーズや種類が多様
- 既存事業も成長を続けている
多事業組織だからこそ抱えていた組織課題
それぞれの事業に従事するメンバーは、自らの事業目標・目的を達成することに注力しています。これをDMMグループ全体の視点を通して見てみるとどうでしょうか?
そうした事業個別の施策は、必ずしもグループ全体の利益や顧客の体験向上につながらないことがあります。例えば、リターンが期待しづらい分野への過大な投資や重複投資、開発リソースの奪い合いなどです。
DMMではその課題が影響して、実際に会社の成長、具体的には施策の実行スピードや意思決定のスピードが徐々に鈍化していく事態に陥りかけていました。