高橋一生(Kazuki Takahashi):株式会社エクスプラザ 代表取締役CEO(写真右)
複数のスタートアップの共同創業を経て、株式会社メルカリにプロダクトマネージャーとして入社。その後株式会社エクスプラザを創業し、2023年より生成AIの法人導入支援事業「EXPLAZA 生成AI Partner」を開始。2024年6月より、生成AIのPoC開発やAXを支援するパッケージ「ハタアゲ」、同年9月より、コンテンツ作成AI「Mark」を展開中。
梶原 大輔(Daisuke Kajiwara):株式会社GENDA 執行役員 CTO 兼 IT戦略部部長(写真中央)
2006年、ヤフー株式会社入社。2007年、グリー株式会社入社。2014年同社執行役員に就任し、開発本部長、事業本部長を歴任。2021年10月、株式会社GENDA入社。CTOに就任。株式会社GENDA SEGA Entertainment(現 株式会社GENDA GiGO Entertainment)において、執行役員 CTO 兼 IT戦略本部本部長を兼任。2023年9月、執行役員に就任。2023年11月より現職。
松沼 雄祐(Yusuke Matsunuma):株式会社GENDA BizDev & Analysis マネージャー、株式会社GENDA GiGO Entertainment マーケティング部長 (写真左)
2012年、株式会社サイバーエージェントに入社。セールス・広告商品開発を経て、2016年株式会社AbemaTVに出向し広告事業の立ち上げを経験。2017年、ウォルト・ディズニー・ジャパンに入社。"Manager - Analysis DTC"として、Disney+のAPAC領域の戦略・分析を担当。2023年、株式会社GENDAに入社。グループ会社の事業開発・データ分析組織の立ち上げに従事し、2024年よりGENDA GiGO EntertainmentにてR&Dマーケティング本部マーケティング部長を兼任。
GENDAのプロダクト組織
高橋:まずはGENDA社の事業概要についてご紹介いただけますか。
梶原:GENDAは、「世界中の人々の人生をより楽しく」というAspiration(大志)の実現のため、グローバルにエンターテイメントのネットワークを構築し、世の中に流通する「楽しさの総量」を増やすことを目指すエンターテイメント企業です。
アミューズメント、カラオケ、キャラクター・マーチャンダイジング、フード&ビバレッジ、コンテンツ&プロモーション(映画や体験型コンテンツ)など、エンターテイメントにおいて幅広く事業を展開しています。
国内外で「GiGO」などのアミューズメント施設やカラオケチェーン店「カラオケBanBan」を合わせて約800店舗、ミニロケ(無人のゲームコーナー)を約1万1000か所運営しています。
日本のみならず、米国、中国大陸、台湾、英国、中東、ベトナム、オランダにおいて事業展開しています。
高橋:梶原さんと松沼さんの自己紹介をお願いできますか。
梶原:私はGENDAで執行役員 CTO 兼 IT戦略部部長として、グループ全体のDX推進とエンジニア組織の組成を行っています。これまでヤフーやグリーを経たのち、エブリーではCTOとして開発組織をマネジメントしてきました。
入社した3年前、GENDAはゲームセンターのM&A直後で、コロナからの回復タイミングで伸びしろがあり、エンジニア組織もほぼゼロに近い状態であることに興味を持ってジョインしました。
松沼:私はGENDAでは2つの肩書がありまして、1つ目は純粋持株会社であるGENDAのBizDev & Analysis マネージャーです。主にエンタメの領域で、M&A後にどのようにバリューアップしていくかの先陣を切り、経営戦略室に在籍しているBizDev、マーケター、データアナリスト、PM(プロダクトマネージャー)をアサインしたり、各グループ企業に改善の施策を作ったり、経営に対してコミットしていく活動を行っています。
その活動の中でGiGOに出向し、2つ目の肩書であるGENDA GiGO Entertainment マーケティング部長として、ゲームセンターとして認知を取りに行くとか、販促としてお客さまにお店に来ていただいたりするための活動をしています。また、それと並行でデータドリブンマーケティングのような形で、景品の選定やお店にどんな機械を置くのかなどのロジックを構築しています。元々定性だった仕組みを、定量アプローチを入れながら施策の精度を高めていく責任を持っています。
高橋:まず、組織体制について。GENDAのテック組織は、いわゆるベンチャー企業のプロダクト組織と比べて、どのような特性があるのでしょうか。
梶原:私が見ているプロダクト組織は全体で正社員40名程度の組織なのですが、2つあります。まず1つ目の組織はエンジニアが主に在籍している、いわゆるテック組織です。各グループ企業に出向はせず、GENDAから各グループ企業が展開する事業のプロジェクトに入り、開発を行うような形をとっています。
もう一つは共通部門を担う組織で、IT戦略部です。そこにはコーポレートエンジニアリング、いわゆる情シス的なチームや、DXの根幹になるデータチームも在籍していて、各社のデータをGENDAのデータ基盤に整備して分析やAI活用していく動きをとっています。
高橋:プロダクト組織自体にPMなどは在籍していないんでしょうか。それぞれのプロジェクトについて、優先度付けなどはどのように決まっていくのでしょうか。
松沼:先ほどお話しした通り、PMやBizDevなども経営戦略室に在籍しているため、そちらのチームで決めてエンジニアチームに話が降りてくるような連携をとっています。もともとはエンジニアチームとも隣接した状態だったところから、ちょうど今年9月に今の形にリニューアルされました。とはいえ、PMが開発の優先度を決めたり、BizDevが予算取りをしたりする、ということは今まで通りやってきていることではあります。
高橋:元々はプロダクト組織側にPMなども在籍していたが、経営戦略室側に統合されたと。