米Amplitudeは、モスフードサービスが顧客体験を向上すべく、Amplitudeのデジタル分析プラットフォームを導入して、一元的なユーザー行動のクロス分析を実現したことを12月2日に発表している。

モスフードサービスでは、公式サイト、ネット注文、モバイルアプリの各サービスの同一ユーザーを別々のユーザーIDで管理していたことから、Webサイトとアプリを横断したユーザー行動の可視化に課題を抱えていた。よりよい顧客体験を提供するには、ユーザーの利用動向を一元的に分析できる環境が必要となる。
従来のBIツールは、利用状況の確認や数値管理といった表面的な分析に留まっており、ユーザーの行動パターンを把握するための仕組みが不足していた。また、各チームがそれぞれ独自に選定したBIツールを活用していたので、データの定義や分析の手法が統一されておらず、全社的なデータ統制が難しい状況となっていた。
今回のAmplitudeのデジタル分析プラットフォーム導入は、異なるBIツールで管理されていたデータをまとめて、複数サービスで分断されたユーザー行動を統括して分析すべく決定された。専門知識が必要なく、データエンジニアの手を借りることなく分析が可能になる、直感的な操作方法も導入の決め手となった。
Amplitudeのデジタル分析プラットフォーム導入によって、公式サイト、ネット注文とモバイルアプリのデータが集約され、ユーザー行動をクロス分析できるようになった。これにより、これまでは個別に把握していたユーザー利用動向の横断的な可視化が可能になり、ユーザー行動の全体像が把握できるようになった。
あわせて、導入初期段階ながら各サービスのデータを単一のプラットフォームで管理・分析することが可能になり、データドリブンな環境が整っている。データエンジニアのサポートなしで、統一された手法によって担当者が自ら仮説検証を実行できるので、データ活用のハードルが大きく下がった。統計や分析の専門知識がなくともユーザーの利用動向や傾向の把握が容易になり、マーケティング部を含む各チームでの意思決定スピードが大幅に向上したという。
同社は、4月からデジタルマーケティング部を中心にAmplitudeのデジタル分析プラットフォーム活用を進めており、Amplitudeによるトレーニング支援や分析支援パートナー企業のサポートを受けつつ、社内展開を進めている。
さらに今後は、Amplitudeのデジタル分析プラットフォームを活用して顧客理解を深め、データに基づいたマーケティング施策の高度化を目指す。具体的には、新規会員登録から購入・リピートまでのコンバージョン率分析や、休眠・退会ユーザーの行動パターン把握によって、各サービスの利用状況を包括的に分析して顧客体験の最適化を図る。ほかにも、AI機能で自動インサイト抽出や予測分析を強化し、より直感的で高精度な分析を行うことでチーム全体の意思決定を推進していく。
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ProductZine編集部(プロダクトジンヘンシュウブ)
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