今、生成AIがどのようにリサーチに活用されているか
ご承知のとおり、生成AIの技術は日々進歩しており、使う側の私たちも「プロンプトなど」を駆使して、膨大な情報から自分たちに必要な情報を簡単に得られるようになってきました。昨年から、生成AIをリサーチ業務に活用する動きも加速しており、その用途はいくつかのカテゴリーにまとめられそうです。
- デスクリサーチなどの情報収集型調査の効率化
- 文字起こしなどの時間と労力がかかる業務の効率化
- 調査目的の設定や仮説構築などのアイデア出し
- リサーチ結果の読み解き、示唆のサポート
1つ目の「デスクリサーチなどの情報収集型調査の効率化」については言わずもがなで、リサーチ業に限ったことではなく、日々みなさんが生成AIを活用されているように、Web上にある膨大な情報を簡単かつ効果的に得られるようになりました。リサーチ業界でも、生成AIの導入により飛躍的に調査業務の効率化、高度化が進んでいます。
2つ目の「文字起こしなどの時間と労力がかかる業務の効率化」では、インタビュー調査における音声データの文字起こし、文字起こしから発言録の作成などの業務に、生成AIを活用するようになってきました。音声データから文字起こしをするツールは、議事録作成などにも使われていますが、その先の「発言の意図の読み取りやまとめ」に生成AIを活用する動きも進んできており、将来的には大幅な省力化が期待されます。
今回は、3つ目の「調査目的の設定や仮説構築などのアイデア出し」、4つ目の「リサーチ結果の読み解き、示唆のサポート」について、私たちの自主調査の事例をご紹介したいと思います。今回実施した調査は、コロナ禍で生活様式が変わったことにより、若者の「映画館離れ」が進んでいるというテーマを取り扱いました。調査の背景や目的をまとめると以下のようになります。