「プロダクトマネージャーカンファレンス 2024」の開催が12月5日に始まった。今年は、ハイブリッドで実施された昨年と異なり、初日はオンライン、2日目は現地(オンサイト)と、2日間に分けての実施となる。
プロダクトマネージャーカンファレンス(略称、pmconf)は、企業や組織の壁を越えて情報共有や人材交流を行うことにより「日本におけるプロダクトマネジメントを普及・発展させること」を目的としたイベントで、2016年から毎年開催されており、今年で9回目の開催。
今回のテーマは「QUEST.(探求)」で、開幕の挨拶において実行委員の久津佑介氏は次のように説明した。
「昨年は『その覚悟が世界を変える』というテーマを掲げ、実践につながる気づきや学びを得るために、覚悟を持ってイベントに参加していただきたいと願いました。今年も同じ想いをもっています。特に『実践的な学び』の提供はプロダクトマネージャーカンファレンスのバリューにしていきたい。そのため、漫然とではなく『探求心』を持って参加していただき、登壇者の方々にも日々の探求から生まれた濃密な経験や知見を共有いただきたいと考えています」
開催形態の変更は、昨年のハイブリッド開催における参加者体験のフィードバックに基づいたものだという。
今年も、コミュニケーションサービス「Discord」による交流スペースが用意され、オンライン開催でありながらも参加者同士が交流し、講演内容の感想を共有したり、講演者に質問したりする機会が提供された。
今回の参加者は10月5日の午後5時時点で申込者数が2754人(定員なし)、うち2日目の申し込みが445名(定員300名でキャンセル待ちを含む)と、人気の高さが伺えた。参加者の属性としてはプロダクトマネージャーが半数近くを占めており、プロダクトマネージャーの経験年数は未経験から3年未満が7割程度で、シニアまでを含めて幅広い層が参加している。
セッションの公募は、206件の応募と過去最多を記録し、当選枠が24のため、採用倍率は8~9倍と競争が激しかった。選考方法については例年どおり、社名や名前を伏せた状態で「セッションタイトルとディスクリプション(要約文)」だけを対象に、運営チームで投票を行う形で厳選しているという。そのため、次回の応募者へのアドバイスとして、これらの文章の磨き込みを挙げた。
1日目はタイミーCPOの山口徹氏のキーノートをはじめとする計40セッションが講演され、2日目はパネルディスカッションとワークショップ、参加者の主体性を尊重した議論の場「オープンスペーステクノロジー(OST)」、ネットワーキングの機会などが予定されている。
各セッションのアーカイブ動画は後日、公式のYouTubeチャンネルで公開される予定で、公開時にはSNSなどで告知するという。過去開催の講演動画も公開されている。
今年始めた新しい取り組みとしてサイドイベントの募集が行われ、11件のイベントが参加した。施策の背景として、前述した現地開催のキャンセル待ちや公募の落選数の増加などを受けて、発表や交流の場をプロダクトマネージャーカンファレンスだけでまかなうのには限界を感じており、企業やコミュニティの力を借りて解決すべく実施したと説明している。
当日の模様や感想は、ハッシュタグ「#pmconf2024」をつけてSNS(X、Facebook)で発信されており。講演資料などにもいち早くリーチすることができる。
今年はゴールドスポンサー12社、シルバースポンサー24社、メディアスポンサー6社が協賛し、ボランティアの運営スタッフ42名の有志により、貴重な場が提供された。
- 修正履歴
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- 2024/12/05 17:26 参加者数を午前9時時点の数字(2476人)から午後17時時点のものに更新。
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斉木 崇(編集部)(サイキ タカシ)
株式会社翔泳社 ProductZine編集長。 1978年生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科(建築学専門分野)を卒業後、IT入門書系の出版社を経て、2005年に翔泳社へ入社。ソフトウェア開発専門のオンラインメディア「CodeZine(コードジン)」の企画・運営を2005年6月の正式オープン以来担当し、2011年4月から2020年5月までCodeZine編集長を務めた。教育関係メディアの「EdTechZine(エドテック...
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