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ProductZine Dayの第3回。オフラインとしては初開催です。

ProductZine Day 2024 Summer

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「アウトソーシングの時代を終わらせる」――ゆめみの内製化支援サービス(AD)

これからスクラムを導入するプロダクトチームが知っておきたいこと――着手の仕方やチーム分割のタイミング

「アウトソーシングの時代を終わらせる」――ゆめみの内製化支援サービス 第2回

欲張らずに「チームに最も必要なもの」から段階的に取り入れる

――スクラム開発をスタートした初期のころ、どのような課題がありましたか。

 内藤:時期によってチームの人数は変化していますが、当初は、ゆめみ側が約15人、クライアント側が約10人でスタートしました。プロダクトオーナーはクライアント側にいて、スクラムマスターはゆめみ側が務めています。クライアントは、すでにある程度のスクラム経験があるという状況でした。

 支援に入ってしばらくしてから、先方より「あまりうまく進んでいないように感じている」というフィードバックをいただいたことがありました。

――それは、どのような理由からだったのでしょうか。

 内藤:社外のメンバーと共同でチームを組んでのスクラムについては、互いに不慣れということもあり、最初はどうしてもメンバー間の心理的な距離がありました。コミュニケーションが十分でない状況で、「型どおり」のスクラムをやろうとしてしまったのが、つまずきの原因でした。

 当初はゆめみのスクラムマスターが、クライアントとの窓口を一手に引き受けていたため、お互いに開発の状況が見えづらくなっていました。そうなると、うまくいっていない箇所も見えなくなり、短いスパンで改善を繰り返すというアジャイル開発の最も重要な部分が機能しませんでした。結果的に、当初はウォーターフォールとあまり変わらない進め方になってしまっていました。

――それを解決するために、どのような改善をしたのでしょうか。

 内藤:最初に手をつけたのは「メンバー間の心理的な距離を縮める」ことでした。双方とも、他社側のメンバーに対してのコミュニケーションは、どうしても「かしこまった」感じになってしまいます。チャットツールなども活用しながら、雑談も含めたコミュニケーションを活性化し、まずは、互いの心理的安全性を高めるところからはじめました。

 次の段階として、例えばデザインについては、モックアップを作成しながら、それを互いに見せ合ってフィードバックをもらい、改善していくような形で「ふりかえり」の習慣を根付かせるようにしていきました。

 これからスクラムに取り組もうとしているチームには、何はなくとも、まず「ふりかえりを細かく実施する」ところから始めてみることを勧めます。ふりかえりを細かくすることで、大きな課題になる前に発見できるケースが多くなり、問題が発覚したときのチームの動揺も抑えやすくなります。われわれのチームでは、まず2週間(1スプリント)に1回のふりかえりを徹底できるようにしていきました。

 恒田:自分にも経験があるのですが、スクラムを学ぶと、その本質を理解しないまま、まず型どおりにすべてを実践したくなりがちです。それは悪手で、重要なのはふりかえりの中で「今、自分たちのチームに何が必要なのか」を見きわめ、最も必要なものから順次取り入れていくことです。

 内藤:チームがやり方に慣れてきたところで、次は「ふりかえり」の際に「できる限り自分のことを話さないようにしよう」と提案しました。ふりかえりに不慣れなメンバーは、「自分はこれをやった」とか「自分はこれができなかった」といった形で、自分のことに言及しがちです。そこから「チーム」としての課題や対策を考えられるように、意識を変えていこうということです。

 恒田:これは「個人に課題が発生するのは、チームの課題でもある」という考え方への転換です。例えば、あるメンバーが特定のタスクを「できなかった」ときに、「チームとして、どう動いていれば、それができたのか」に置き換えて考えるということですね。これを意識し始めてからは、次第に良いふりかえりができるようになり、成果も上がりはじめました。

――「スクラムがうまくいっている」と判断する基準は、具体的にどのようなものですか。

 内藤:まず、メンバー全員が肌感覚として「あぁ、うまく回っているな」と実感できる状況が出てきます。例えば「スプリントが順調に進んでいるな」とか「良いものが作れたな」というような感想が出てくるようになります。

 定量的な指標で言えば、仕様を決めるまでの時間が短くなったり、それをメンバー全員が短時間で理解できるようになることで、テストでのバグ報告が少なくなったりといったものがあります。プロダクトオーナーも、そうした指標から「開発スピードが上がっている」「できるもののクオリティが上がっている」といったことを、成果として見られるようになります。

 恒田:状況の可視化という観点では、全員のスキルが上がってきた段階で、ストーリーポイントなども導入できると、さらにチーム全体で見えてくるものが増すと思います。

恒田響介(つねだ・きょうすけ)氏

 「ゲームアプリが一発当たれば一生うまいメシが食える」と聞き、就活を辞めてプログラミングに挑戦。年間1万円の利益しか出せず、極貧生活を送ることになる。1日2食の醤油パスタ生活に限界を感じ、急きょ会社員に。プログラマーとして紆余曲折する内にゆめみに入社。毎食寿司が食べられるようになりたい。

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スクラムマスターが「チームの分割」を考えるべきタイミング

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この記事の著者

高橋 美津(タカバシ ミツ)

PCやネットといったIT分野を中心に、ビジネスやゲーム分野でも執筆を行うフリーランスライター。Windowsユーザー。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

斉木 崇(編集部)(サイキ タカシ)

株式会社翔泳社 ProductZine編集長。 1978年生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科(建築学専門分野)を卒業後、IT入門書系の出版社を経て、2005年に翔泳社へ入社。ソフトウェア開発専門のオンラインメディア「CodeZine(コードジン)」の企画・運営を2005年6月の正式オープン以来担当し、2011年4月から2020年5月までCodeZine編集長を務めた。教育関係メディアの「EdTechZine(エドテック...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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