編集部注
本稿は、CodeZineに掲載された、ソフトウェア開発者向けカンファレンス「Developers Summit 2022(デブサミ2022)」のセッションレポートを転載したものです。プロダクトづくり、プロダクトマネジメントに近しいテーマを選りすぐってお届けします。
顧客とともにアイデアを考え、プロトタイプを開発し、検証する
企業は未来を見据え、ビジネスや組織をアップデートする必要がある。新しいビジネスを開拓する、新しいプロダクトを創造することはそう簡単ではない。緻密な計画を立てて、何年もかけてゆっくり進めていては手遅れになってしまう。スピーディーに進めていくには最新のアプローチを用いていく必要がある。伊藤忠テクノソリューションズが提供している「build service」は、顧客企業が推進するデジタルビジネスやデジタルプロダクトを顧客とともに探索し、実装し、発展させていく伴走型のテクノロジーコンサルティングサービスとなる。
当サービスのコアバリューとなるのがアジャイル文化形成。「ともにアイデアを考え、プロトタイプを開発し、検証することでプロジェクトを後押しします」と伊藤忠テクノソリューションズ 小岩井裕氏は言う。
顧客への支援の柱となるのがUXデザイン、クラウドネイティブアーキテクチャ、アジャイルアプローチだ。そのためデザイナーとエンジニアが顧客のチームに加わる。プロダクト開発のフレームワークとして採用しているのはスラローム社が定義しているPEM(Product Engineering Methodology)。大きく分けてプロダクトを検討するディスカバリーフェーズと、プロダクトを開発するデリバリーフェーズに分かれる。
すべてのプロセスに関与するのが小岩井氏が務めるソリューションオーナーとなる。前段のディスカバリーフェーズではプロジェクトマネージャやコンサルタントとして、後段のデリバリーフェーズではスクラムマスターとして動く。「鍵となるのがサーバントリーダーとしての特性である共感、説得、傾聴、気づき、概念化、先見性」だと小岩井氏は言う。