プロダクトロードマップを「作った後」のポイント
継続的な更新を可能にする
プロダクトロードマップが「使われない」最大の理由の一つは、更新が滞ることです。気合を入れて作り込みすぎると、その後の更新のハードルが上がってしまいます。「話しながらブラッシュアップしていく」程度のマインドセットで作成することをお勧めします。
そのためには、無理なく更新できるツールを選択することが重要です。DIGGLEではGoogle スライドを利用し、プロダクトロードマップを管理しています。Google スライドを利用する利点としては下記があげられます。
- 全員が簡単にアクセスでき、他部署でも探しやすい
- 上のページに最新を継ぎ足していくことで、過去分についてもさかのぼりやすい形になる
プロダクトマネジメント専用のSaaSツールも存在しますが、プロダクト開発以外のチームにとってなじみがない場合は、かえって利用の障壁となる可能性があります。「他部署になじみやすい」ことを重視し、シンプルなツールを選択することも一つの選択肢です。
「使われる」プロダクトロードマップを目指して
本記事では、プロダクトロードマップに関する内容よりも、作る前と後のポイントに焦点を当てて解説してきました。これは、「使われる」プロダクトロードマップという観点において、これらの要素が特に重要だと考えているためです。
プロダクトロードマップは、作成すること自体が目的ではありません。組織内のコミュニケーションを促進し、プロダクトの方向性を共有するためのツールです。そのためには、プロダクトロードマップの完成度を高めることはもちろん重要ですが、それ以上に「作る前」と「作った後」のポイントをしっかりと押さえることが大切です。
これらが整っていれば、継続的な利用が可能となり、事業や組織の状況に合ったプロダクトロードマップへと育っていくはずです。事業、組織、プロダクトの状況は各社で異なりますが、本連載の内容を参考に、ご自身の環境に合った「使われる」プロダクトロードマップを作っていただければ幸いです。