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ProductZine Dayの第4回。オフラインとしては2回目の開催です。

ProductZine Day 2025

ProductZine Day 2025

チームの力を最大限に引き出す「チームワークマネジメント」By ヌーラボ

なぜプロジェクトは炎上するのか──BacklogのPMが語る「火種対策」の要諦

チームの力を最大限に引き出す「チームワークマネジメント」By ヌーラボ 第5回

 プロダクト開発において、チーム間の認識齟齬は致命的な遅延や品質問題につながる「火種」となる。特に複数のチームが関わる現場では、一度問題が表面化してからでは対処が困難だ。では、こうした火種を未然に防ぐには何が必要なのか。プロジェクト・タスク管理ツール「Backlog(バックログ)」などを提供するヌーラボでプロダクトマネージャーを務める吉澤毅氏に、開発現場での火種マネジメントの実践法を聞いた。

「火種」とは認識齟齬から生まれる開発リスク

 プロダクト開発における「火種」とは何か。吉澤氏はこれを「なんらかのプロジェクトで、ある期限が決まっているものに対して、途中で認識の齟齬がメンバー間で発生してしまうこと」と定義する。

 吉澤氏はエンジニアとしてキャリアをスタートし、2009年にヌーラボに入社。同社がサービス事業に注力する方針転換とともにプロダクトの立ち上げに携わり、徐々にプロダクトマネジメントに軸足を移してきた。2024年4月からは「Backlog」のプロダクトマネージャーとして、中長期戦略の策定からロードマップの実行まで幅広く担当している。

ヌーラボ 吉澤毅氏
ヌーラボ 吉澤毅氏

 吉澤氏は、ヌーラボ入社以前に経験した火種の具体例として、開発チームが「これってやるんですか、やらないものだと思ってました」といった状況を挙げる。「それだったら設計を見直す必要がありますね」という事態に発展し、最悪の場合は途中まで開発していたものを一度止めて最初からやり直さなければならない。受託案件においても、「お客さまからいただいている案件の決められた予算、期限があるので、遅れてしまったら土日を返上してでもやらなきゃいけない」といった経験をしてきた。

 現在、吉澤氏が関わるBacklogの開発チームは、課題管理、ガントチャート、ドキュメント、外部連携などと機能ごとに複数のチームに分かれている。これらの開発チームとの定期的な連携に加え、マーケティングチームとのリリース情報共有、カスタマーサポートチームとの不具合・要望の定期共有など、多種多様なチームとの協働が日常的に発生している。

Backlogのチーム構成。課題管理、ガントチャート、ドキュメントなど機能別のチームに分かれている
Backlogのチーム構成。課題管理、ガントチャート、ドキュメントなど機能別のチームに分かれている

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着火前の準備こそが火種マネジメントの本質

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この記事の著者

森 英信(モリ ヒデノブ)

就職情報誌やMac雑誌の編集業務、モバイルコンテンツ制作会社勤務を経て、2005年に編集プロダクション業務やWebシステム開発事業を展開する会社・アンジーを創業。編集プロダクション業務においては、IT・HR関連の事例取材に加え、英語での海外スタートアップ取材などを手がける。独自開発のAI文字起こし・...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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