はじめに
みなさん、こんにちは。今回は、私がプロダクトマネージャーとしてDIGGLEに入社した当初(2022年頃)のしくじり事例を通じて、プロダクトロードマップの作成と運用について考えてみたいと思います。
ある日、シリーズAフェーズのスタートアップのプロダクトマネージャーとして着任した私は「全力でプロダクトマネジメントするのだ!」という意気込みで、さまざまなプロダクトマネジメント本を読みあさっていました。
私は読みあさったさまざまな知識をもとに、さまざまなプロダクトマネジメントの手法をプロダクトに試していきました。
そんな形で業務を推進していた中、エンジニアやセールス、カスタマーサクセス(CS)チームと話をしていると、こんな声が聞こえてくるではありませんか。
「プロダクトって今後どう展開されていくんですかね? いろいろ開発されているのはいいんですけど、どういう方向性なのかあんまり分かってなくて……」
私はこの時「これがいわゆるプロダクトロードマップを作るタイミングなのか!」とひらめき、インプットした知識や各種メディアの情報を参考にしながら作成に取りかかりました。
そうしてでき上がった「プロダクトロードマップ」を嬉々として公開したのですが、セールスやCSからは予想外の反応が返ってきたのでした。
- セールス:「これじゃ商談中のお客さんになんて言っていいか分からないな……」
- CS:「このXX機能ってYY画面につく感じになるってこと?」
- 共通:「なんでこのタイミングでその開発がされることになっているの? 背景は?」
運用を続けるうちに、自分なりにしっかりとプロダクトの展開を書いているはずなのに、だんだん誰にも見られず、理解もされていないことに気づきました。
「今のプロダクトロードマップを運用するやり方は何かが間違っていそうだ……」
せっかく情報を集めてよいものを作ったと思ったのに、なぜうまくいかないのでしょうか。みなさんには、私のプロダクトロードマップ作りと運用の何がミスだったか、分かりますか?
次の章では、このしくじりの要因分析を通じて、「正しく」プロダクトロードマップを作っていたのにうまくいかなかった理由について探っていきたいと思います。