UXリサーチのプロは「toitta」をどう見るか
続いてUXリサーチのプロである羽山祥樹(はやま・よしき)氏が登壇。KA法の有用性やユーザー視点でのtoittaの価値を解説した。
KA法は、「発話録からユーザー心理を付箋(=切片)に書き出す」→「似た付箋をグループにする」→「グループ同士を照らし合わせ似たものを大きなグループにする」→「さらにグループ化を繰り返し、グループ同士の関係性を線や矢印でつなぐ」という手順で進めていく。
「覚悟して取り組めば、数百枚の付箋をまとめ上げるころには、あなたは霊媒師のようにユーザーを自由にのりうつらせるようになっています。何度も何度もユーザーの声を読みこむからです。しかし、そこに至るまでには、膨大な時間を注ぎ込む必要があるため、多くの人は途中で心が折れてしまい、最後までたどり着けない」(羽山氏)
“とにかく時間がかかる”というKA法の課題を解消するために誕生したtoitta。いち早くtoittaのテストユーザーとなった羽山氏は、toittaを使ってKA法の前処理(インタビューの書き起こしと切片化)をしてみた。すると、それまで何日もかかっていたユーザーインタビューの分析が、わずか6時間ほどで終わってしまったという。「60分の録音データをtoittaに放り込んでから、お風呂に入って戻ったら、書き起こしと102個の切片化まで済んでいる。その後は、レビューをしてから、組み上げていくだけ。完徹を覚悟していたら、カーテンの外が明るくなる前には価値マップが完成していました。toittaの生成結果は、プロの視点で修正や調整を行えば、ちゃんと実用に耐える。これはすごいと思った」。
羽山氏がtoittaを評価するのは「UXリサーチの実務の細かいところまで気の行き届いた案を生成してくれる」点。切片化をする際に、単に短文に切り出しているのではなく、前後の文脈を踏まえ、ちゃんと意味が通る形で切り出している。自動グルーピング機能を使ったときに解説が足されるところや、切片をMiroなどにコピー&ペーストできるところなども、toittaの実用性を高めている要因だと明かした。
「きめ細やかな工夫の数々は、toittaを開発したチームが大量の親和図法をこなして、UXリサーチの実務を深く理解している表れです」(羽山氏)
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