編集部注
本稿は、CodeZineに掲載された、ソフトウェア開発者向けカンファレンス「Developers Summit 2025(デブサミ2025)」のセッションレポートを転載したものです。プロダクトづくり、プロダクトマネジメントに近しいテーマを選りすぐってお届けします。
ユーザーの声が製品開発に生かせない現状
製品やサービスの使用体験は、今や誰もがSNSを通じて気軽に発信する時代。企業は従来の“顧客層”という大きな枠組みではなく、ユーザー一人一人の声をリアルタイムに拾い上げることが可能になった。ポジティブ・ネガティブを問わず、ユーザーが発するさまざまな意見を適切に分析できれば、いま本当に求められている改善点やニーズを把握することができる。「こうしたユーザー体験を正しく把握し、マネジメントできれば、製品/サービスの品質向上、他社製品との差別化、ファン獲得なども可能だ」とベリサーブの瀬在恭介氏は語る。

しかし実際には、このプロセスを構築し、運用することはそう簡単ではない。特に課題となるのが、ユーザーの“声”の収集である。
ベリサーブが顧客企業にヒアリングを行ったところ、ユーザーの発信先が多岐にわたり、収集するだけでも一苦労であることや、膨大なデータを人手で精査・分析するには負荷が高過ぎることが明らかになった。また、市場にはキーワードベースで頻出単語の統計を出すツールは存在するものの、具体的な改善点を抽出・分析・報告するツールはなく、実行可能な洞察を得られないという声も多かった。これらの課題が解消されない場合、企業側とユーザー側の満足度に大きなギャップが生じ、商品のアンマッチによる売上低下やユーザーの離脱といった事態を招く恐れもある。
この課題を解決するのが、本音がわかる AI×体験分析プラットフォーム 「TERUS」(Total Experience Realtime Utilize Service)だ。

TERUSは、ユーザー体験をマネジメントするためのプラットフォームだ。2024年12月にローンチされたばかりの同プラットフォームは、SNSやECサイトなどに投稿されたテキストベースのユーザー体験情報を収集し、独自のAI技術を活用して分析する。これにより、例えばいま世の中に起きている消費者の課題は何か、どの国のどの年代・性別のユーザーがどのような課題を抱えているのかといった、誰もが理解しやすいコンテキストで物事を把握することができる。企業の広報・マーケティング施策だけでなく、行政のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進にも役立つと瀬在氏は述べる。